奇妙な力と奇妙な部活 葉狩針一の高校生活が始まる
時は四月の初め。
ゲームの舞台となる高校で、始業式が行われた。
式が終わって、二年生は教室で待機しており、三年生は体育館で先生が何か喋るのを聞いたり、聞き流したりしている。
つまり、学年別で行動がバラバラになる時間帯である。
二年生が三年生の教室に勝手に入ろうが、誰にも気づかれはしない。
気に入らない先輩の財布から金をいくらか盗もうが、ばれたりはしない。
問題があるとすれば、
「気に入らない先輩」に当てはまる者が多すぎる事。
その全員から盗めば、ばれる事は無いにせよ、犯人が絞られるかもしれない。
一人を選ぶしかない。
ちょうどサイコロも持っている。
四人の先輩に1,2,3,4の目を対応させればいい。
……そんな考えに基づき、ヤツが今サイコロを振った。
その表情から読み取れるのは、何が出るかな?くらいだ。
悪い事をしているという自覚は無い。下衆が。
だが、結局のところヤツは何も盗めない。
当然の話だ。
周りの全てが、ヤツを拒絶しているのだから。
サイコロは狂ったように1,2,3,4を拒み続けた。
5655666656565665556566556665665…566657。
…7。あまりにヤツの物分りが悪いので、最後にサイコロはわかり易い警告として7を出した。
俺がヤツの手のひらから捻り出した血で無理矢理作った7の目を……。
ソフト名: | 世界を殺す奇跡の力(リメイク) |
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動作OS: | Windows Vista/XP/Me/2000/98 |
機種: | 汎用 |
種類: | フリーソフト |
作者: | ガッkoya |