iOSデバイス内に保存された音楽、動画、写真などのデータをパソコンなどとの間で双方向に同期できる「AnyTrans」の新バージョン。AndroidデバイスからiOSデバイスへのデータ移行機能「iOSへ引っ越し」を搭載した。「AnyTrans」は、iPhone/iPad/iPod(iOSデバイス)内のコンテンツをパソコンで管理できる“iOSデータ管理・転送ソフト”。iOSデバイス内の楽、動画、写真、アプリ、個人データなどをパソコンに転送したり、追加・削除したりできるほか、iTunesライブラリやiTunesが管理するバックアップにアクセスしたり、iCloud上コンテンツを閲覧・編集したりすることも可能。新バージョン「6」では、「iOSへ引っ越し」が追加され、AndroidデバイスからiOSデバイス、iTunesおよびiCloudへのデータ転送が可能になった。ユーザインタフェースの再設計も行われた。iOS 11、iPhone 8/iPhone 8 Plus/iPhone Xにも対応する。
(1)「AnyTrans」をインストール・起動し、(2)iOSデバイス(およびAndroidデバイス)を接続して、(3)利用したい機能のアイコンをクリックするだけで、使いはじめることができる。利用できる機能は大きく分けて、
- iOSデバイス、パソコン、iTunes、iCloud間で自由にデータを転送・管理できる「デバイス管理」
- iTunesライブラリのデータをiOSデバイスまたはパソコンに転送できる「iTuneライブラリ」
- iTunesバックアップから個人データを抽出できる「バックアップ管理」
- AndroidデバイスのデータをiOSデバイスに移行できる「iOSへ引っ越し」
- iCloudのデータを閲覧したり、インポート/エクスポートしたりできる「iCloud管理」
- 動画・音声共有サイトからiOSデバイスにデータをダウンロードできる「動画・音声ダウンロード」
の六つ。例えば「デバイス管理」であれば、まず、オーディオ、ビデオ、写真、Safari、Apps、メッセージ、連絡先、カレンダーなどのカテゴリーを選択し、さらに選択したのがオーディオなら、音楽、クラウド音楽、着信音、オーディオブック、プレイリスト、ボイスメモから管理したいものを選んでゆく。「バックアップ管理」は、暗号化されたデータにも対応。「iCloud管理」では、複数のiCloudアカウント間でのデータ移行も行える。「動画・音声ダウンロード」で対応するサイト数は900以上に上る。
データ転送時に、あらかじめ設定した形式に変換することも可能。例えば、動画はMPEG-4/H.264、ライブフォトはJPEG/MOV/GIF(アニメ)、音声はACC/MP3から選択・設定できるようになっている。
「iOSへ引っ越し」は、アップルの提供するデータ移行アプリ「Move to iOS(iOSに移行)」に比べ、
- iOSデバイス上の既存データを上書きしない
- 動画や音楽をiOS対応形式に自動変換して転送
- 一括転送のほか、ユーザの選択した個別ファイルの転送に対応
- 対応するファイルの種類が多い
といった利点がある。「iOSへ引っ越し」を使えば、「iOSに移行」では対応していない通話履歴や音楽、ダウンロード/インポートした動画、着信音などを移行することも可能だ。もちろん、前バージョン「5」にも搭載されていた、- iOSデバイスAのデータをまるごとiOSデバイスBに転送できる「デバイスをクローン」
- iOSデバイスAとiOSデバイスBとの間で不足データを補い、同一にする「デバイスをマージ」
の両機能は、バージョン「6」でも引き続き利用できる。テーマに対応し、クラシックホワイト、スペースブラックなどから好みのテーマに切り替えることが可能。マルチリンガル対応で、日本語のほか、英語・独語・仏語・西語・簡体中国語・アラビア語でも利用できる。