ディスク全体ではなく、ファイル/フォルダ単位ですばやくデフラグを行うためのソフト。対象のファイル/フォルダ(オブジェクト)をプロファイルとして保存しておくことができる。「WinContig」は、特定のオブジェクトだけを対象に最適化を行えるデフラグソフト。一般的な同種ソフトとは異なり、ドライブ全体が対象ではないため、手軽に利用でき、処理は短時間で完了する。インストールは不要。配布アーカイブ(WContig.zip)を解凍し、実行ファイル(WinContig.exeまたはWinContig64.exe)を実行するだけで、すぐに使いはじめることができる。レジストリエントリも作成せず、USBメモリなどで持ち運んで使用することが可能。27の言語に対応したマルチリンガルソフトで、日本語で利用できる。
使い方は簡単。最適化したいオブジェクトをリストに追加し、「分析」を実行する。結果はメイン画面下部の「断片化したファイル」タブパネルにリスト表示され、断片化が発生していたファイルのパスやファイルサイズ、ファイルの種類、断片化の数などを確認できる。さらに、リストで選択したファイルのプロパティや、よりくわしい断片化の情報(開始・終了クラスタ、サイズなど)を知ることもできる。
「分析」終了後に「デフラグ処理」を実行すると、リストに表示されたオブジェクトすべてを対象に最適化が行われる仕組み。すべてのオブジェクトではなく、ユーザの選択したオブジェクトのみを「分析」したり、「デフラグ処理」したりもできる。「フィルタ」機能を利用して、分析/デフラグから除外するオブジェクトを指定したり、含めるオブジェクトを指定したりすることも可能。除外リストへの登録はファイル/フォルダ単位で行えるほか、拡張子など、オブジェクトに含まれる文字列の一部をマスク指定して行うこともできる。指定サイズより大きいファイルを無視するオプションも利用できる。
メイン画面下部には「断片化したファイル」のほかに「一般」「エラー」というタブパネルもある。「一般」には、実行中のデフラグや前回実行したデフラグの統計情報が表示され、断片化したファイルや処理を行ったファイルの数などを確認できる。「エラー」には、デフラグ中に発生したエラーがリスト表示される。
オプションでは、
- (デフラグ実行前にディスクチェックと一時ファイルのクリーンアップを行うかどうかの)確認メッセージの表示の有無
- 断片化の発生状況を色分けする、強調表示の配色設定
- SSDのデフラグのスキップまたは検出自体の無効化
- (処理の)優先度
- デフラグ方法(クイックまたはスマート)
- デフラグ終了後にプログラムを終了する
- デフラグ終了後にパソコンをシャットダウン
- 使用言語(ランゲージファイル)
などを指定することが可能。デフラグ方法で「クイック」を選択した場合は、クラスタ位置の最適化処理が省略され、より短時間でデフラグが完了する。動作の指定はコマンドラインスイッチを利用して行うこともでき、バッチファイルで自動実行させることもできる。さらに、
- オブジェクトの設定を登録できるプロファイルの保存・読み込み
- (断片化発生状況の)分析レポートに名前を付けて保存
- 「断片化したファイル」リスト内の文字列検索
といった操作も可能だ。