コンパクトで手軽に使える、高速・高機能なファイル/フォルダ暗号化ソフト。コマンドラインオプションを指定して起動することも可能。「FileCapsule Deluxe Portable」は、シンプルなインタフェース、ウィザード形式による操作で、はじめてでも簡単に使える暗号化ソフト。インストールは不要。配布アーカイブ(filecapsule_portable****.zip)を解凍(展開)し、任意のフォルダにコピーするだけで、すぐに使いはじめられる。USBメモリなどに入れて持ち運んで使うことも可能だ。大きな特徴は、
- 暗号化・復号に同じ鍵を使う「共通鍵」暗号方式
- 暗号化・復号で異なる鍵を使う「公開鍵」暗号方式
の両方式に対応すること。暗号化アルゴリズムには、共通鍵暗号方式がAES、公開鍵暗号方式にはRSA/AESのハイブリッド方式を採用。暗号化ファイル復号時の改ざんチェック機能や、自己復号形式での暗号化ファイル出力機能(共通鍵暗号方式利用時)なども搭載する。ファイルの暗号化・復号操作はウィザード形式で行うことができる。例えば暗号化は、
- 処理対象のファイル/フォルダをリストに追加
- 暗号化モードを選択
- 暗号化に用いるパスワードを入力(共通鍵方式)または公開鍵を指定(公開鍵方式)
といった手順で進めてゆく。ファイル/フォルダのリストへの追加は、メイン画面へのドラッグ&ドロップで行うことが可能。暗号化モードは「パスワードを指定して暗号化(共通鍵方式)」または「公開鍵を用いて暗号化(公開鍵方式)」から選択する。共通鍵方式を選択した場合は「暗号化ファイルを自己復号形式で出力する」オプションを指定することも可能。自己復号形式で出力すれば、「FileCapsule Deluxe Portable」がない環境でも復号できる。さらに共通鍵方式では、パスワード入力のほかに、マイコンピュータに表示されるドライブやCD/DVD、ファイルを鍵として使うことも可能だ。
公開鍵方式で利用する公開鍵・秘密鍵は、内蔵の「公開鍵暗号キージェネレーター」で生成することが可能。「秘密鍵は暗号化して保存する」オプションも指定できる。公開鍵・秘密鍵のファイル名は、鍵の名前(公開鍵または秘密鍵)と日付、時刻のフォーマットを組み合わせて指定することが可能だ。
ファイルの関連付けやショートカットアイコンへのドラッグ&ドロップ、「送る」メニューからの暗号化・復号にも対応し、少ない手順ですばやく処理を行えるよう工夫されている。さらに、コマンドラインオプションを指定して起動することもでき、さまざまな処理をショートカットのダブルクリックだけで行える。
そのほかにも、
- 暗号化処理で、オリジナルデータの作成日時などを保持する
- 暗号化時にオリジナルデータを削除する
- 保存先のフォルダを復号後に開く
- 復号後に暗号化ファイルを削除する
といったオプションを指定できるようになっている。