変換エンジンを刷新し、“これまで以上に自然な日本語変換を実現”した「ATOK」シリーズの新バージョン。入力支援機能の強化や連携電子辞典の拡充も図られた。「ATOK for Windows」は、高い変換精度、多彩な入力・変換支援機能などに定評のある“定番”高性能日本語入力システム。数文字の入力で最適な語句を推測し、ユーザの文書作成効率を高めてくれる。タイプ数や入力ミスの数などからユーザの疲労度を検知し、休息を勧めてくれる「リフレッシュナビ」も搭載する。新バージョン「2017」では、10年ぶりに変換エンジンを刷新し、「ATOKディープコアエンジン」へと進化。ユーザの誤操作や誤入力までカバーしてくれる「インプットアシスト」も使いやすくなった。[プレミアム]では、新たに三つの連携電子辞典を初収録した。[プレミアム]は[ベーシック]のすべての機能に加え、限定機能や電子辞典が追加された上位版。
新バージョン「2017」最大の特徴が、最新のAI技術「ディープラーニング」を採用した新変換エンジン「ATOKディープコアエンジン」。膨大な日本語文書を分析し、抽出された「ルール化できない日本語の特徴」をかな漢字変換アルゴリズムに組み込んで、変換・予測精度を向上。前バージョン「2016」との比較で、誤変換が約30%も減少したという。
「インプットアシスト」は、ユーザの入力作業効率を高めてくれる機能。日本語入力がOFFの状態から入力を開始しても、タイプされた文字から日本語を判断して操作ガイドを表示し──入力し直すことなく──続けて変換操作を行うことが可能。意図せずに入力モードが変わってしまった場合でも、元のモードに復元できるなど、再入力の手間やストレスを軽減してくれる。
連携電子辞典も拡充された。従来から付属している「ジーニアス英和辞典 第5版」「ジーニアス和英辞典 第3版」に加え、新たに「岩波国語辞典 for ATOK」「明鏡ことわざ成句使い方辞典 for ATOK」「大修館四字熟語辞典 for ATOK」を収録。文字の入力・変換中でも、文書の閲覧中でも──文字入力・変換中の場合は【End】キー、文書の閲覧中の場合は語句を選択した状態で【Ctrl】キーを二回連打すれば、ウィンドウがポップアップして──その場で意味を調べることができる(キー割り当てはカスタマイズ可能)。
ポップアップウィンドウはタブ切り替え式で、該当する語句が複数の辞典で見つかった場合は、それらを切り替えて閲覧できる(例えば、国語辞典と和英辞典とを切り替えることができ、辞典を切り替えてから引き直す必要がない)。「2017」では、ポップアップウィンドウを常に表示させておくか、ほかのアプリケーションに切り替えた場合に非表示にするかを選択できるようになった。
そのほか、「2016」に搭載されていた、
- 誤入力から本来意図した文字を推測して変換してくれる「ATOKタイプコレクト」
- 使用中のアプリケーションや閲覧中のWebページなどに応じて最適な候補を表示する「ATOKインサイト」
- 話し言葉や方言もスムーズに変換できる表現モード
- 間違った用法などを指摘してくれる校正支援
- 異なる言い回しを探すのに便利な連想変換
- 誤変換の学習取り消し
- タイプミスなどを集計して休憩を促す「リフレッシュナビ」
といった便利な機能は「2017」でも引き続き搭載する。Webとの連携機能(ATOKクラウドサービス)も従来同様。
- 複数のデバイス間で変換辞典の学習情報や登録単語などを共有できる「ATOK Sync アドバンス」
- 最新の流行キーワードを配信し、自動登録してくれる「ATOKキーワードExpress」
- 入力中の日本語からリアルタイムで翻訳が可能な「8ヵ国語クラウド翻訳変換 for ATOK」
は「2017」でも利用できる。