写真のレタッチからWeb用の素材画像作成やWebページそのものの制作まで幅広く利用できる高機能グラフィックエディタ。「Photo Pos Pro」は、ビットマップ画像の編集に加え、ドローソフトのようにオブジェクト単位での加工にも対応した画像編集ソフト。ペイントソフトではおなじみのブラシツールや選択ツールのほか、カラー補正やフィルタ加工などのレタッチ機能、線や図形などのオブジェクト描画機能、フレーム(額縁)画像との合成機能など、多彩な機能を搭載する。テンプレートをベースにビジネスカードやグリーティングカード、コラージュ画像、Webページ用のボタンなどを作成できるほか、Webページそのもの(HTMLファイルと画像)を作成することもできる。
メイン画面左端のパレットにまとめられた選択ツールやブラシなどは選択すると、対応するフローティング型のプロパティ設定画面が表示される。選択ツールでは選択範囲の形状や輪郭の滑らかさを、ブラシの場合は大きさ、透明度、カラーモード、ブレンド、ブラシパターンを、さらに図形(シェイプ)の場合は線の種類や太さなどを細かく指定することが可能。シェイプには多角形や矢印のようなシンプルなものだけでなく、イラスト風のものやフローチャート用の記号なども含まれ、プロパティ設定と組み合わせることで、さまざまなバリエーションを簡単に作り出せるようになっている。
テキスト編集では、文字入力とプロパティ設定を兼ねた専用ダイアログでカラーやスタイルを指定することができる。レイヤを使った合成やマスク処理、レイヤの統合などを行うことも可能。レイヤのプロパティ設定画面では、レイヤごとに透明度や重ね合わせ方法を指定できるほか、シャドウ、インライン、グロー、3Dなど、計8種類のエフェクトを使用して、ビットマップ、テキスト、オブジェクトのいずれに対してもレイヤ単位での加工を簡単に行える。
レタッチでは、明るさ、コントラスト、ホワイトバランスなどの自動補正およびマニュアル調整、ガンマ補正、グレイスケール化、色の置き換え、RGBチャンネルの分離・統合などを行える。フィルタ処理では赤目補正、ノイズ軽減、シャープネス、ブラー、輪郭検出、モーフィングなどの処理に対応する。
魚眼レンズ風の加工などを行えるディストーションやポスタリゼーションなどは「Effects」にまとめられている。特に「Effects」の「Lights」サブメニューにはシャドウやグロー、ネオンなどが、また「Magical」サブメニューには炎や花火、星などの項目が用意され、これらの効果を手軽に楽しむことができる。
さらに「Tools」では、額縁用画像との合成やマスク処理を簡単に行える「Frames」、画像からWebページを作成できるウィザードや背景画像用を簡単に作成できるコンバータなどがまとめられた「Web Developer」、複数枚の画像からアニメーションを作成できる「Movie/Animation Frame Capture」といった項目を利用できる。
そのほかにも、
- サムネイル一覧から画像ファイルやバナー/ボタンなどのシンボルを選択できるブラウザ
- リサイズ、回転などの基本的な加工からコントラスト補正などのレタッチまでを一括処理できるスクリプト
- 1枚の用紙に複数の画像をレイアウトできるマルチプリント
といった機能を備える。