軽快に動作する高機能PDFビューア。共有レビューに参加してコメントやフィードバックを送ったり、リボン上のボタンを再配置したりすることも可能。「Foxit J-Reader」は、高速な表示と文書の回覧や共有のための機能が充実していることが特徴のPDFビューア。電子文書の脆弱性に対する保護や署名の検証など、セキュリティ面にも配慮されている。基本的なPDF作成機能を備え、空のPDF文書の作成、Microsoft OfficeアドインでのOffice文書のPDF化、エクスプローラで選択したファイルのPDF作成なども可能。新バージョン「7」では、共有レビューへの参加やリボンのカスタマイズが可能になったほかにも、指定領域をハイライト表示させることができる「エリアハイライト」機能を利用できるようになるなど、数多くの機能追加・強化が図られた。
メイン画面は、Microsoft Office 2013風のリボンインタフェースが採用された親しみやすいデザイン。直感的に使うことができ、効率よく作業を進められる。リボンは「ファイル」「ホーム」「注釈」「表示」「フォーム」「保護」「共有」「ヘルプ」の各タブで構成される。
「ファイル」では、既存のPDFファイルの読み込み、保存、印刷、空白の新規PDFの作成、既存ファイルやスキャンデータからの新規PDFの作成、環境設定などを行える。
「ホーム」では、ページの表示倍率変更、表示位置の移動、注釈テキストやノートの入力および書式設定といった、閲覧に関する基本的な操作・設定を行うことが可能。手書きサインの作成や貼り付け、新規PDFの作成なども行える。
「注釈」では、(「ホーム」タブからの)注釈テキストの作成に加え、テキストボックスや引き出し線付きテキスト、楕円・矩形・矢印などの図形、フリーハンド描画が可能な鉛筆および消しゴムなどを利用して、よりバラエティに富んだ書き込みを行える。さらに、選択範囲をカラーマーカーで塗ったように強調表示する「エリアハイライト」を指定したり、ページ上の二点間の距離や面積を計測したり、スタンプを貼り付けたり、カスタムスタンプを作成したりできる。作成した注釈を選択している間は「注釈フォーマット」タブが一時的に表示され、注釈のタイプに応じてさまざまな書式設定を行えるようになっている。
「表示」では、ページの移動や表示倍率の設定、ページの回転、見開き表示、スクロール、ガイドやルーラ(定規)の表示など、ページの表示方法を設定できる。音声読み上げも行える。
「フォーム」は、PDF文書内のフォームにデータを読み込ませたり、書き込まれているデータを書き出したり、リセットしたりする場合に使用する。フォームが設定されたPDF文書では、フィールドがハイライト表示されるほか、オートコンプリート機能を使用して、入力の手間を省くことも可能(ハイライト表示やオートコンプリートは環境設定でOFFにすることもできる)。フォーム入力は標準のPDFフォームのほか、XFAフォームにも対応する。
「保護」では、文書の作成者を証明するための電子署名(サイン)を作成・管理することが可能。自筆の手書き文字や既存の画像を利用して作成されたPDFサインとDocuSignで作成されたサインとを利用できる。
「共有」では、文書を電子メールで送信したり、Evernoteに保存したり、Facebookで共有したりすることが可能。さらにMicrosoft SharePointと統合することで、文書をより効率的に共有できる。
文書の表示エリアはタブ切り替え式で、複数のPDF文書を切り替えながら閲覧することが可能。さらにメイン画面左側にはしおりやページサムネイル、注釈、添付ファイル、電子署名などの一覧を表示させることができ、ページの移動や注釈の確認などを容易に行える。画面上部には、文字列検索用のテキストボックスや検索オプション選択用のボタンが用意されている。
インストール時のオプションでMicrosoft Officeのアドインを選択した場合、Officeアプリケーション上からPDFの作成を簡単に行えるようになる。そのほかにも、
- ドラッグ&ドロップでのPDF作成
- エクスプローラ上で選択したファイルのコンテキスト(右クリック)メニューからのPDF化
- PDFへの画像や動画の埋め込み
- PDFポートフォリオの表示
などにも対応する。