Windows PEブータブルメディアを手軽に作成できるソフト。ファイルの破損などでシステムが正常起動しなくなったときにUSBメモリなどからWindows PEを起動できる。「AOMEI PE Builder」は、CD/DVD、USBメモリなどから、限られたサービスを提供する最小限のWin32オペレーティングシステム「Windows PE」を起動できるブータブルメディアの作成ソフト。作成されるブータブルメディアには、Windows PEのシステムのほかに、AOMEI社製のパーティション操作ソフト「AOMEI Partition Assistant Standard」や、バックアップソフト「AOMEI Backupper Standard」などが標準で組み込まれる。
使い方は簡単。ブータブルメディアの作成はウィザードにしたがって行う。起動後、最初に表示されるのは、標準で組み込まれるアプリケーションのリスト。「AOMEI Partition Assistant Standard」「AOMEI Backupper Standard」のほか、エクスプローラやWindows Recovery Environment(Windows回復環境)などが標準で組み込まれる(画面上のリンクは、各プログラムに関する説明ページへの外部リンクなので、そのまま次に進んでよい)。
次のステップでは「現在の環境でWindows PEブータブルメディアが作成可能か」がチェックされる。OSの種類や必要なモジュールが存在するかどうかなどが確認され、作成可能であれば次に進める(ここでも特に設定する項目はない。そのまま次へ進めばよい)。
続くステップでは、オプションで組み込むソフトの選択を行う。組み込み可能なソフトは、アーカイブユーティリティ「7-zip」やテキストエディタ「Notepad++」、PDF閲覧ビューア「Sumatra PDF」などのユーティリティ、「PE Network Manager」やファイル転送ソフト「FileZilla」などのネットワーク関連ソフト、「BOOTICE」「NTPWedit」といったブート設定変更ソフトなど。チェックボックスをONにしたものが組み込まれる。
リストにないソフトを組み込みたい場合や、RAIDカードなどの専用ドライバが必要な場合には、ダイアログでファイル名を指定する(Windows PEは基本的にWindows 8/7などのサブセットであるため、通常のWindows向けに作成されたツール類にもWindows PE上で動作するものは少なくない。ただし.NET Framework上で動作するものや、インストールを必要とするような大規模なアプリケーションは使えない)。
ここまでの指定が完了すれば、あとはブータブルメディアを作成するだけだ。CD/DVDの場合は「AOMEI PE Builder」から直接ライティングできる。ブータブルなUSBメモリを作成することも可能だ(パソコンがUSBデバイスからの起動に対応している必要がある)。
ISOイメージファイルとして出力することも可能。Hyper-VやVMwareなどの仮想環境で使用したり、ほかのパソコンでメディアに書き込んだりしたい場合に選択する。