弦奏鎧と呼ばれる巨大人型兵器の登場シーンや変形シーンなどに、美しく完成度の高いムービーがふんだんに用意されたノベルゲーム。ゲーム中のキャラグラフィックも豊富。女性キャラの服装や髪型がシチュエーションごとに変化し、特に「リズベルル」はシーンごとに服装が違うなど、非常に凝っている。本編のシナリオは王道の正当派。内容には深刻な部分も多いが、喋る猫が登場したり、ラブコメ的な要素もあったりして、全体としては明るい物語に仕上がっている。プロローグで物語を読み終えた「イユレール」がいうように、作中に登場するカップルたちの後日談がとても気になる。
おまけシナリオは同世界の裏話的な作品で、本編とはカラーが異なる。そのことを理解した上で読んだ方がよいだろう。
実は、本作品には隠し要素として本シナリオの3年後を舞台にした続編がすでに内包されており、「永遠のメルディラージェ」をクリアすることで、その続編をプレイできるようになるようだ。本作をプレイして気に入った人は、ぜひ「永遠のメルティラージェ」もプレイして、「ジン」や「リズベルル」たちのさらなる物語を楽しんでいただきたい。
(秋山 俊)