小学生が活躍するパラレルストーリー。すべての登場キャラクタが生き生きと描写されている。町に流れはじめた七不思議の噂には実態があった
「セブンスパーティー」は、七不思議のシナリオを中心に、小学生がさまざまな冒険をしてゆくRPG。裏山の秘密基地で起きた不思議な事件をきっかけに噂されるようになった「川楽備町・七不思議」に小学六年生の少年・少女が巻き込まれてゆく。“シリアス”と“ネタ”とがバランスよく配分された七不思議の世界での冒険を堪能しよう。
ゲームの舞台は「川楽備町」と呼ばれる町。町にある「川楽備小学校」の生徒たちが物語を紡いでゆく。物語は、メインキャラたちが六年生に進級した始業式の日からはじまる。その日、クラスには転校生があり、みんなで転校生に校内と町を案内しようということになる(自然に登場人物紹介と舞台説明、システムの解説などを行う、ニクい演出だ)。マップは隅々まで回り、キャラクタには一人ひとりに話しかけたい。(飛ばしてもゲームは進展するが)メインシナリオとは別に、主要な小学生たちの個別の物語が細かく、きちんと描かれている。こうしてシナリオを進めていくうちに、物語はやがて七不思議の噂へとつながってゆく……。
小学生としてはかなり濃い、大勢のキャラによる群像劇
「セイ」は、主人公となる小学6年生の女の子。「セブンスパーティー」では、七不思議のそれぞれで中心となるとなるキャラが変わるが、セイだけはどの物語にも登場する。プレイヤーはセイを操作することで物語を進めてゆく。主人公にもかかわらず、時折表示される四択の発言以外にセリフはない。ほかのキャラのセリフや四択などから浮き彫りにされるセイの性格は、結構空気を読まない“天然”娘だ。
「エンジロウ」は、計算・整理能力に優れた、セイの同級生。カードゲームにのめり込み、連休中には大会で優勝もしている。
「カナ」は、非常に優秀だった前児童会長「センゴク」の妹。姉に見劣りしない才能の持ち主だが、姉に対して若干、コンプレックスを抱いている。流行にはかなり敏感。流行語やテレビネタに詳しい。
「フミ」は明るく、ハキハキした性格の、児童会のムードメーカー。夏でも長袖を着て、腕まくりもしない。水着になることを嫌うが……。
「シモ」は、病弱で入退院を繰り返している女の子。病弱なためHPは低いが、MPやスキルは強く、パーティの一員としても活躍する。
「アユミ」は、センゴクから児童会長を引き継いだ、落ち着きのある優秀なキャラ。バトントワリングは、小学生では有数の腕前を持っている。
「エド」は、勉強は苦手だが、スポーツ万能の体育会系男子。口は少々悪いものの、曲がったことが大嫌いな熱血漢。
「ナラ」は、格好いい男の子が大好きなイケメンハンター。ノリと勢いで周囲を振り回す。密かにエドと付き合っている。
「アスカ」は、明るくてノリがよく、思い込みが激しい女の子。ナラとは双子で、ナラが姉、アスカが妹。
これら10名がメインキャラとして登場する。
それぞれの世界で待ち受けるボスとの戦いに勝利し、七不思議の世界から脱出しよう
ゲームの内容は、現代と異世界を舞台にした、バトル中心のRPG。皮切りとなる秘密基地地下のダンジョンに続いて、七不思議に対応した7種類のフィールドを舞台に、モンスターとの戦闘を行う。
七不思議の1は「カードの墓場」。能力が低く、使いづらいことから、ユーザに見放され捨てられたカードの想いが集まる場所があり、カードショップにある「不要カード回収箱」の周辺にその入り口が現れる。
七不思議の2は「マジカルコンボ」。ケータイの電源を入れてから起動するまでの僅かな時間に、特定のタイミングで自分の番号を入力すると何かが起きる。「理想の自分になれる」「自分の夢に入れる」「別世界に行ける」などの説がある。
七不思議の3は「『しゅうせい』液」。小学校の理科室には「しゅうせい」液と呼ばれる持ち出し禁止の薬品がある使うと体の形や傷を修正できるだけでなく、「習性」液や「終生」液としても使用できる。
七不思議の4は「ptth(パス)ファイル」。ホームページのURLを真逆に入力すると、ページ管理者の内面に入ることができる。そのほかの詳細な条件は不明。
七不思議の5は「帰還車トーマス」。「川楽備駅」にあるとされる隠しプラットホーム「0番線」に、行方不明になっている人またはその魂を乗せて戻ってくる帰還車が入ってくる。
さらに「時食」「心号機」を加え、全部で七つの不思議がある。それぞれで関与するキャラやマップの雰囲気、クリア条件などは異なる。