単に写真を表示するだけでなく、撮影地点の地図を並べて見ることができる、ユニークなデジカメ写真ビューア。Googleマップを利用しているので、航空写真で地形を確認したり、ストリートビューで実際の現地の様子をチェックしたりといった使い方もできる。特に秀逸なのが検索機能で、地名や施設名を条件に検索できるほか、指定したエリア(矩形)内で撮影された写真などをまとめて抽出することも可能。しかも抽出結果はグループとして登録されるので、そのままアルバム化されるようなものだ。検索結果のグループは複数を保存することが可能だが、ユーザが任意に名前を付けられると、よりわかりやすくて便利だろう(現在の仕様では「検索結果-1」「検索結果-2」といった固定の名前が割り当てられるようだ)。
「撮影データ設定変更」機能を使うと、撮影位置を微妙に修正したり、撮影方向を設定したりでき、より正確なデータを記録できる(方角が設定された写真はマップ上のマーカーにも反映される)し、撮影地点の情報を持たない写真に対して新たに書き込むこともできるので、古い写真の活用にも役立つ。
そのほかにも、撮影情報も合わせてプリントできる印刷機能やデータのエクスポート機能では撮影情報の管理を、フォルダの振り分けや撮影日時の一括変更といった機能では写真そのものの整理をサポートしてくれる。
写真集的な意味での「アルバム」とはひと味もふた味も違う、写真と地図の組み合わせによる画像管理は──何らかの形で写真を残す行為であれば──家族旅行から学術調査までありとあらゆる場面で役立ってくれそうだ。
(福住 護)