突如勃発した侵略戦争で故郷を失った少年を主人公にした大作ファンタジーRPG。辺境の村の人々が待ちに待った豊穣祭の日から物語ははじまる
「La lune froide(ラ・リュヌ・フロワード)」は、国家間の戦争と戦争によって引き起こされる事態、戦争に関わる多くの人々の物語が描かれた、ストーリー中心のファンタジーRPG。自らの目的を胸に戦う数多くのキャラクタそれぞれの物語が次々と展開される。「通常戦闘」のほか、「一騎打ち」「戦争SLGパート」の3種類の戦闘システムを搭載する。
物語の主人公は、「ノルテ大陸(イヴェール皇国)」東部の辺境の村「エーレル」に住む少年「リュヌ」。両親を失ってはいるものの、しっかり者で明朗快活な妹「ソレイユ」や、少し勝ち気だが、明るく元気な幼馴染みの少女「コレット」とともに平和に暮らしていた。ところが、村人たちが一年で最も楽しみにしている一大行事「豊穣祭」の夕刻、思いも寄らぬ惨劇により、平和な日々は永遠に失われてしまう。
その日、それまでにもたびたび領土的野心を示していた南方「スール大陸」の東部を支配する大国「スプリング王国」が本格的に侵攻を開始。「ヴェルト地方」を攻め落とし、エーレルの村を焼き払ってしまった。
リュヌは単身、皇都「ミュスカデル」まで逃げ延びるが、身寄りもなく、これからどうすればよいのかもわからない。スプリング王国の侵攻も収まったわけではなく、皇都には「サリエット」からの避難民も溢れていた……。
さまざまなキャラクタとの会話で物語が進展する、ストーリーメインの作品
ゲームの進行や操作などは一般的なRPGと同様。ただし、ストーリーの比重が非常に高く、RPGとしてはダンジョン探索や戦闘の果たす役割は少なめだ。ショップでのアイテムの売買や宿屋での休息などもストーリーの展開上、必要なとき以外は行えないことが多い。
最も重視されるのは、ほかの主要キャラクタや街・村の住人たちとのコミュニケーション。キャラクタとの会話でイベントが発生し、クリアすることで物語が進んでゆく。時には何らかの行動のあとに「New Skit!」の文字が表示されることがある。続いて【Shift】キーを押すと、キャラクタ同士の会話イベントを見ることができる。キャラクタとの会話後に二択の選択肢が表示されることもある。選択によって、時折ストーリーに重要な変化が生じる。
一緒に行動する仲間が増えて、特定のキャラクタに話しかけると、パーティメンバーの編成を行えるようになる。パーティメンバーは最大4人まで登録することが可能。ただし、強制イベントなどの最中にはメンバー変更は行えない。
戦闘システムは「通常戦闘」「一騎討ち」「戦争SLGパート」の3種類
戦闘システムは、戦闘の状況に応じた3種類が用意されている。ひとつは「通常戦闘」。最大4人のパーティメンバーが、敵兵やモンスターとフロントビューのターン制で戦闘を行う。RPGでは最も一般的な戦闘システムだ。
ゲームの要所で登場するのが「一騎討ち」。敵(または味方候補)の主要キャラとサイドビューでの1対1の戦闘で勝敗を決する。毎ターン、プレイヤーは「攻撃」か「防御」かのどちらかを選択。次に高速で伸び縮みする威力ゲージにタイミングを合わせ、決定キーを押して威力を決定し、攻防を開始する。どちらかの体力ゲージが0になるまで攻撃・防御を繰り返す。
最後が「戦争SLGパート」。ストーリーの展開により、部隊同士の戦闘となったときに挿入される。戦略シミュレーションゲームと同様、ターン制で自軍と敵軍が交互に部隊のコマを行動させて、勝敗を決する。各部隊にはそれぞれ行動値が設定され、行動値の範囲で1ターン中の行動を選択できる。行動値は、「移動」は1マスにつき「1」、「攻撃」は「3」、「防御」は「2」、「特殊技能」は「2」を消費する。