カスタマイズ性と拡張性に優れた超多機能ファイラ。本体のファイルサイズを抑えつつ、スクリプトや外部コマンドとの連携により、機能と実行速度の高さを両立している。「As/R」は、タブ切り替え式のウィンドウやマウスジェスチャによる操作、スクリプトによる機能拡張など、数多くの特徴を備えた高機能ファイル管理ソフト。ウィンドウレイアウトやツールバーなど、ほとんどの部分を自由にカスタマイズでき、好みのセッティングにして利用できる。同じ作者・天野 晃治さんによる“定番”ファイル管理ソフト「まめFile」の後継にあたる。
初期状態の画面構成は、メニューバーにツールバー、ファイルリストとシンプル。メニューの「表示」−「ツールバーとドッキングウィンドウ」からオプションを選択することで、好みのレイアウトに変更できる。
- フォルダー──フォルダーツリーを表示
- プレビュー──選択したファイルの内容(テキストや画像)をプレビュー表示。タブに表示中のフォルダを一括登録することが可能
- 最近閉じたフォルダ──最近閉じたタブ(で表示されたフォルダ)の履歴一覧を表示。いったん閉じたフォルダを簡単に開ける
- ランチャー──使用頻度の高いアプリケーションやファイルを登録できる
- お気に入り──ドライブ一覧を表示。お気に入りのフォルダを登録することも可能
- タブ──複数のファイルリストをタブ切り替え式で表示
これらのドッキングウィンドウは、ウィンドウの上下左右などに配置できるほか、フローティングで自由に移動させることが可能。複数のドッキングバーを表示させる場合は、上下や左右に並べたり、タブ切り替え式にしたりできる。さらに、ドッキングバー全体を自動的に隠れる(マウスポインタを近づけると表示)ようにしたり、特定のドッキングバーだけを自動的に隠れるようにしたりなど、さまざまな設定を行える。ファイルリストは、表示される情報(ファイル名や属性、サイズなど)の種類とアイコンの表示サイズとを個別に選択・設定することが可能。1アイテム(行)ごとに色分け表示され、それぞれに選択用のチェックボックスが付く。
ファイルリスト上部にはアドレスバーや履歴移動ボタンのほか、フィルタボックスが用意され、条件に一致するアイテムだけを絞り込み表示させることが可能。フィルタの条件にはファイル名の文字列だけでなく、ファイル属性や日付、ファイルサイズなども指定できる。
ファイルリストのタブ部分には、ネットワークフォルダや仮想フォルダ、「ロックされているかどうか」などのフォルダの状態に応じて、さまざまなアイコンが表示される仕組み。選択したタブから新たなタブを開いた場合は、関係がわかるように同じグループのタブとして色分け表示される。
ファイルのコピーや削除といった操作は、アプリケーション本体とは独立した外部コマンドとして提供される。基本的なファイル操作以外にも、アーカイブ(書庫)ファイルの作成・展開、ファイル情報の表示やファイルリストのテキスト出力(CSV、タブ区切り、HTML)、一括リネームなどのコマンドがあり、それぞれに独自のオプションを設定することが可能だ。
そのほかにも、
- ツールバーやキー割り当ての変更
- スキンの切り替え
- ドラッグ&ドロップ時の動作モードの選択
- ユーザ定義メニューの作成
- 外部スクリプトとの連携
など、詳細なカスタマイズを行えるようになっている。