ソフトを開発しようと思った動機、背景
本来、自分用に作っていたファイラでしたが、前作を設計した頃から取り巻く環境が桁違いに進化し、基本設計が限界に達して行き詰まりました。そのためゼロベースから作り直したのが本作であり、表示の速さと拡張の自由度を優先して作ったため、軽量で多機能なものに仕上がっています。しかし、操作の流れも、ファイル管理ソフトとしての性格も大きく変わったため、ソフト名は継承していません。
開発中に苦労した点
エクスプローラの2〜3倍の表示性能は簡単に実現できたのですが、そこから先が伸び悩みました。その程度の速度差であれば、敢えてファイラを使う理由としては弱いと考えていたため、もっと上を目指す必要があったからです。
そこで、使用しているWindows APIやライブラリ関数などの特性や特徴を分析し、より効果的な使い方の研究や、古典アルゴリズムの再構築を行いました。その結果、当初の目標を大きく超えた表示性能を実現することができました。
ユーザにお勧めする使い方
性能を優先するあまり、前作(まめFile)ともエクスプローラとも趣が異なる操作体系があるため、完全に別物という意識を持って使うことをお勧めします。
高速SSDなどを搭載してディスク性能の影響が少なく、純粋なソフトウェアの性能が問われる環境でこそ、性能格差が大きくなります。負荷分散処理を多用しているので、CPUコアが2個以上の環境で使用されることをお勧めします。
例によって機能過多の傾向は相変わらずなので、使えるところから慣れていき、気がついたら作業効率が大幅アップしていたという導入シナリオをお勧めします。
※ホームページ上で、追加ヘルプや機能拡張パックの配布を行っています。よろしければ参照ください。
今後のバージョンアップ予定
すでに前作の規模をはるかに超えているのですが、欲張りすぎて当初の想定の6〜7割しか形になっていません。
さらなる速度アップのネタや基本機能の向上など、作業リストは山盛りなので、地道にコツコツ進めていきたいと思います。
あと、海外製のファイラの多くが多言語対応しているので、うちも対応したいですね……いつかは。
(天野 晃治)