取り込んだ画像をその場で編集できるスクリーンキャプチャ。ソーシャルネットワークへの投稿や外部アプリケーションへの転送なども可能。「PicPick」は、デスクトップの状態を静止画像として保存できるスクリーンキャプチャに、カラーピッカーや拡大鏡、ピクセル定規などの便利な機能を統合したソフト。キャプチャは、フルスクリーンやアクティブウィンドウだけでなく、ウィンドウコントロールなどを対象に行うことが可能。キャプチャした画像に図形を描画したり、エフェクト処理を施したりすることもできる。タスクトレイに常駐し、ポップアップメニューやホットキーからすばやく操作することが可能だ。
メイン画面「PicPickエディター」(タスクトレイメニューでは「イメージエディター」)には、Microsoft Office風のリボンに画像編集ツールや表示オプション用ボタンなどが並ぶ。キャプチャはメニューから行えるほか、キーボードショートカット(ホットキー)やタスクトレイメニュー、フローティング可能なキャプチャーバーなどからも実行できる。選択・実行できるキャプチャ対象は、
- フルスクリーン
- アクティブウィンドウ
- ウィンドウコントロール
- スクロールウィンドウ(ドキュメントエリア全体をスクロールしてキャプチャ)
- 選択領域
- 固定領域
- フリーハンド
- 前回のキャプチャをリピート
キャプチャした画像は、「PicPickエディター」の「表示」タブ画面に表示される。「表示」タブ画面内もタブ切り替え式で、複数のキャプチャ画像を切り替えながら参照できるようになっている。さらに、複数画像をサムネイル表示させたり、タイリング形式で並べて表示させたりすることも可能だ。画像編集機能は「ホーム」タブ画面にまとめられている。範囲選択や切り抜き、リサイズ、回転・反転といった基本的な加工ができるほか、「シェープ」と呼ばれる図形を描画したり、エフェクト処理を施したりすることも可能だ。
「シェープ」には、直線や曲線、楕円、矩形、角丸矩形、多角形、星型など、さまざまな図形が登録されている。シェープを描画すると、リボン上に「シェープ」タブが現れ、色や輪郭などのパターンが登録された「シェープスタイル」を選択できるようになる。さらに、塗りつぶしや輪郭線の太さ・線種、透明度などを指定することも可能。塗りつぶしやブラシ、スポイト(カラーピッカー)などのツール類も用意されている。
エフェクトでは、色を反転させたり、グレースケール、モザイク、フレーム(枠線やドロップシャドウなどの効果をつける)、ソフト、シャープ、明度・コントラスト、色相・彩度などを調整したりできる。
キャプチャ画像はBMP/GIF/JPEG/PNGで保存できるのに加え、PDFで保存することも可能。Microsoft Word/Excel/PowerPointに転送したり、FTPサーバに転送したり、TwitterやFacebookに投稿したりすることもできる。キャプチャ画像の自動保存やFTPアップロードを行う場合は、ファイル名の命名パターンや保存形式を設定することも可能だ。
キャプチャ/編集機能のほかにも、補助的な機能として「カラーピッカー」「カラーパレット」「拡大鏡」「ピクセル定規」「分度器」「クロスヘアー」「ホワイトボード」が用意されている。
「カラーピッカー」「カラーパレット」では、デスクトップ上の色を取得したり、パレットから色を選択したりすることが可能。HTML用の16進カラーコードやRGB、C++、Delphi用のコードを取得できる。
「拡大鏡」は、マウスカーソルの周辺をサブウィンドウに拡大表示するもの。倍率は2倍から10倍までの間で変更できる。
「ピクセル定規」では、デスクトップに半透明のルーラが表示され、ウィンドウの幅などを測ったり、マウスカーソルで指示した位置をpixel数で表示したりできる。定規は自由に移動させることが可能。位置合わせなどに便利な拡大ウィンドウを表示させることもできる。
「分度器」では、画面上で最初にポイントした位置を中心に、続いてポイントした二点間の角度を測ることができる。
「クロスヘアー」では、マウスカーソルの位置を中心とした十字線と、交点のX-Y座標とが表示される。拡大ウィンドウも表示される。
「ホワイトボード」は、デスクトップを画像として固定した状態にした上で、ペンツールで描画したり、矩形、楕円などのオブジェクトを描画したりできるようにしたもの。保存用のボタンをクリックすると、描画した状態が画像をキャプチャできる。