魔法が当たり前のように使えるようになり、人々が勇者を必要としなくなった時代。“自称”勇者の青年とその仲間が、あることをきっかけに大冒険に乗り出す。不思議な砂時計「クロノグラス」が主人公たちの運命を変える
「To Realize!」は、ダンジョンを探索したり、クエストをクリアしたりしながら、物語を進めてゆくシミュレーションRPG。舞台は、魔法を使える機械「デヴァイサー」が発達した時代。主人公「アルシェス」は勇者にあこがれる冒険者で、200歳を越える“自称”伝説の魔女「エーゼル」、熱心な新興宗教の信者で聖職者の「マリア」、天真爛漫な怪力エルフ「ガブリエル」とともに、さまざまな依頼を請け負う冒険者のロッジを構えていた。
ある日、アルシェスたちは傭兵の青年「バジル」から仕事を依頼される。依頼内容は「古文書に記された遺跡を探索し、“ある物”を手に入れる」こと。前金での支払いに加え、目的の物以外は好きに発掘してよいという好条件だったため、アルシェスたちは依頼を受けることにする。道中、宿命のライバルで“自称”勇者の「モテール」などと戦いながら、遺跡にたどり着くと、そこで不思議な砂時計を手にする。それは「クロノグラス」と呼ばれる太古の遺産だった。砂時計のクロノグラスを巡り、アルシェスたちは陰謀に巻き込まれてゆく……。
膨大な数の魔法を駆使し、立ちはだかる敵を駆逐しよう
ゲームは、アルシェスの冒険者ロッジがある交易都市「アクアシルト」からはじまる。アクアシルト内にある機械魔法「水龍屋」などの店では、魔法に関する知識などをひと通り教えてもらえる。町の人にはなるべく声をかけるとよい。
「To Realize!」を語る上で欠かせない要素が「魔法」だ。魔法を使うための機械「デヴァイサー」を持つことで、簡単に魔法を使えるようになる(ただし、アルシェスは昔ながらの剣を使っているため、デヴァイサーは持っていない)。魔法を使うには「合成」を行わなければならない。各種素材を合成して作り出した魔法は、装備することで使用できる。合成は自分で行う場合と、レシピを見ながら行う場合とがある。レシピを見ながら合成する方が簡単だが、自分で合成すると、新しい魔法を入手できることが多い。
戦闘はターン制。マップ上で敵シンボルにエンカウントすると、バトルが開始される。攻撃する順序はすばやさに応じており、順番は戦闘画面右上に表示される。バトルの流れは、ターンが回ってきたら、キャラクタの移動先を指定し、「攻撃」「アイテム」「待機」からコマンドを選択するというもの。行動終了後に、ターンが次のキャラクタに移る、シミュレーションRPGとしてスタンダードなものだ。
攻撃では、スキルを使用して物理攻撃や魔法攻撃、回復・補助などを行える。すべてにおいてスキルを使うことになるが、SP(アルシェスのみTP)を消費する魔法攻撃のようなスキルもあれば、アルシェスの「弱・中・強攻撃」やガブリエルの「精霊パンチ」など、SP/TPを消費しないスキルもある。
魔法にはチャージ時間──魔法を詠唱してから発動するまでのタイムラグ──が存在する。また、武器や魔法で攻撃すると、隙(追加待機)ができる。追加待機が大きいと、攻撃のターンが回ってきづらい。ただし、チャージ時間や追加待機が大きい魔法ほど、攻撃力や射程は大きく、長い。メリットとデメリットを理解した上で、魔法を使用しよう。
消費アイテムには、HPを回復するもの、SP/TPを回復するもの、状態異常を直すものなど、さまざまなものがあり、探索の途中で拾うこともある。ただし、持てる消費アイテムの数には限りがあり、無限に持つことはできない。どのアイテムを持ってゆくかを見極める必要がある(筆者は、攻撃する際に欠かせないSP/TPを回復してくれる「マナ結晶」をお勧めする。SP/TPが尽きると、敵を攻撃できなくなる)。パーティの平均レベルが上がるにつれ、持てるアイテムも増える。なるべくレベルは上げておきたい。