豊富な機能と使いやすさで高い評価を得る“定番”バックアップソフト「Acronis True Image Home」の新バージョン。従来はアドオン(別売)だったPlus Packが同梱された(日本語版のみ)。「Acronis True Image Home」は、システムを含むドライブ/パーティション、フォルダ/ファイルなどのデータを万一の事故に備えて、安全にバックアップ/リカバリできるソフト。新バージョン「2012」では、標準でPlus Packの機能を利用できるようになったほか、インタフェースが一新され、従来以上に使いやすくなった。さらにデータの同期機能を新搭載。「オンラインバックアップ」機能の完全統合、「ノンストップバックアップ」の機能強化なども行われた。
新バージョン「2012」でまず目につくのは、従来のエクスプローラライクなものから大きく変わった、新しいインタフェース。メイン画面には「スタート」「バックアップとリカバリ」「同期」「ツールとユーティリティ」の各タブが設けられ、利用する機能をタブで切り替える仕組み。「スタート」はガイダンス画面で、バックアップの方法やリカバリの実行時期、新機能「データの同期」に関する解説を見ることができる。
「Acronis True Image Home」の持つ多彩なバックアップ機能は「バックアップとリカバリ」にまとめられている。この画面では、
- ドライブ/パーティション全体をバックアップする「ディスクとパーティションのバックアップ」
- ローカルのデータをAcronisオンラインストレージにバックアップする「オンラインバックアップ」
- ファイルや電子メールのバックアップ
- データを5分間隔で継続的にバックアップする「ノンストップバックアップ」
- ブータブルメディアの作成
- バックアップの参照
- リカバリの実行
を行うことができる。「同期」では、新機能「データの同期」を利用できる。「データの同期」では、2個以上のフォルダ内容を同期させることが可能。同一パソコン上のフォルダはもちろん、ローカルフォルダとストレージ上のフォルダ、2個のストレージ上のフォルダ、さらには2台以上のパソコンにある2個以上のフォルダを同期させることも可能だ。
「ツールとユーティリティ」は、「Acronis True Image Home」の豊富な機能を実行するためのもの。安全性を確認してから処理を行う「Try&Decide」や、安全なバックアップ/リカバリのための各種保護機能、ディスクのクローン作成機能、データを完全に消去するための機能、イメージのマウント機能などが含まれる。AcronisのバックアップファイルとWindowsのバックアップファイルを相互変換することも可能だ。
そのほかにも「2012」では、Windows 7とのより密接な統合が図られた。コンテキスト(右クリック)メニューに「Acronisリカバリ」「ノンストップバックアップに追加」が、またファイルのプロパティダイアログにも「Acronisリカバリ」の各項目が追加される。