ワープロ、表計算、プレゼンテーションなど、6種類のアプリケーションで構成された、オープンソースのオフィススイート。「LibreOffice」は、オープンソースのオフィススイート「OpenOffice.org」から派生した統合オフィスソフト。「OpenOffice.org」とは別系統のものになり、「OpenOffice.org」にはない独自の機能も備えている。Microsoft Officeとの一定の互換性を確保し、Microsoft Office文書の読み込みや保存にも対応する。
「LibreOffice」を構成するのは、
- 文書ドキュメントソフト「Writer」
- 表計算ドキュメントソフト「Calc」
- プレゼンテーションソフト「Impress」
- 図形描画ソフト「Draw」
- データベースソフト「Base」
- 数式エディタ「Math」
の各ソフト。それぞれが単体で動作するのではなく──統合されたパッケージになっており──「LibreOffice」のメニューから呼び出して利用する。例えば「Writer」の画面から「Calc」の文書を開いたりする(「Calc」を起動する)こともできる。文書ファイル形式には、国際的な標準規格「ODF(OpenDocument Format)」が採用され、ODFの読み書きに対応したアプリケーション群との間で文書を共有することが可能。さらに、Microsoft Office文書の読み込み・保存やHTML形式での保存、PDFへのエクスポート(「Writer」)も行える。
オフィススイートを構成する各ソフトは、いずれも充実した機能を備える。「Writer」ではスペルチェック、類義語辞典、オートコレクト、ハイフネーションなど、文書入力に関する機能はもちろん、計算機能や図形描画機能も備える。「Calc」では、豊富な関数による計算や関数ウィザードを利用した数式作成、動的なグラフ作成なども行える。
Ver.3.4では、「Calc」における一部ダイアログの改善や描画レイヤの刷新、ひとつのシートに複数の小計を可能にする修正などが行われた。さらに「データパイロット」が「ピボットテーブル」に名称変更された上で、機能強化も図られた。