原文の聞き取りとタイプ入力の両方をマスターできる英語学習ソフト。「e.Lemon」は、音声ファイル(WAV/MP3形式)に記録された発音と、テキスト情報とを組み合わせることで、聞き取り(ヒアリング)と入力の両方をマスターできるようにした英語学習ソフト。プレイヤー画面で問題用の音声ファイルが再生され、もうひとつの入力学習画面に問題文やヒント、ユーザの入力結果が表示される仕組み。聞き取りのみを繰り返し行ったりすることもできる。
プレイヤー画面には「再生」「停止」「一時停止」といった操作用ボタンがある。「再生」をクリックすると、問題(単語またはフレーズ。選択した音声ファイルによって異なる)が読み上げられると同時に、入力学習画面にその単語(またはフレーズ)と訳語(または訳文)が表示される。これを繰り返してゆくのが基本的な学習の進め方。さらに「シャドーイング」「繰り返し」「ディクテーション」「入力学習」「英作文」の各ボタンで、目的に応じた学習方法を選べるようになっている。
「シャドーイング」では、問題の単語やフレーズが指定回数だけ繰り返し読み上げられたあと、自動的に次の単語/フレーズに進む。繰り返しの回数は1回から5回までの間で指定できる。
「繰り返し」では、現在の単語やフレーズが繰り返し再生される。ユーザが停止させるまで、何度でも繰り返される。
「ディクテーション」では聞き取りに加え、スペルの入力を行える。読み上げと訳文/訳語の表示は行われるが、単語/フレーズは隠され、正しく入力できると一文字ずつ表示される。最後にもう一度発音が再生されたのち、スペースキーを押すと次へ進む。発音が聞き取れなかった場合は、【Enter】キーを押すことで、何度でも再生させることが可能。【BackSpace】キーを押すと、正解が一文字ずつ表示される。
「入力学習」は、「ディクテーション」に似ているが、正しく入力したあとも、繰り返し同じ問題が出題される。記憶を定着化させるのに適している。
「英作文」は、訳語/訳文のみが表示されている状態で、ユーザが単語/フレーズを入力してゆくもの。正しく入力できると発音が再生され、スペースキーで次の問題に進む。
そのほか、日本語および英語のON/OFF切り替え用ボタンもある。どちらもOFFにすると、訳語も問題文や入力結果も表示されず、聞き取りのみで学習することができる。
問題は、音声ファイルに日本語のテキスト(TRSファイル)とコントロール用(PODファイル)を加えた3本のファイルで構成される。訳語や訳文のテキストは、「訳文編集」機能を使ってユーザが自由に編集することが可能だ。
配布アーカイブには、英単語、ポップスの歌詞、英国王室の結婚式に関するニュース報道の三つの問題用ファイルが収録されている。そのほかにも、バラク・オバマ氏のアメリカ大統領選挙勝利宣言スピーチ、小泉元首相の訪米時の話題などの再生用ファイルがあり、Vectorのソフトライブラリからダウンロードできる(無料のものと有料のものがある)。問題を作成するための「e.Lemon 作成ツール」(シェアウェア)も公開されている。