「ファントム事件」と「グリード事件」、二つの猟奇事件をさまざまな視点から追うノベルタイプのミステリーアドベンチャーゲーム。警察、法王庁、執行人……さまざまな人々を巻き込みながら殺人事件は続く
「ソラヘノキセキEP3 〜守護者達の錯綜〜」は、同一時間軸上の事件をさまざまな視点から描く推理アドベンチャー「ソラヘノキセキ」シリーズの第3弾。全8章構成の第3章にあたり、「ソラヘノキセキ Episode1 〜地に舞い降りた空〜」「ソラヘノキセキ Episode2 〜漆黒の断罪者〜」に続く物語となっている。
ゲームの舞台は「箱庭」と呼ばれる巨大な地下都市。地上世界で罪を犯した者とその親族とが幽閉される大規模な犯罪者収容所だ。この世界では、大小を問わず罪を犯せば地上から箱庭へと送られ、箱庭でさらに犯罪を犯せば死刑になる。箱庭はいくつもの居住区に分かれ、どこの地区に住んでいるかで、地上世界で犯した罪の重さがわかるようになっている。箱庭の治安は「警察」によって維持され、司法は「法王庁」が担っている。これらの組織とは別に、箱庭の守護者で「粛正」の名の下に犯罪者を裁くことができる「執行人」が存在した。
「ソラヘノキセキ」では、エピソードごとに主人公が異なる。Episode1(EP1)では、箱庭学園高等部に通い、「探偵団」に所属する少年「藤堂浩之」が、またEpisode2(EP2)では、浩之のクラスメイトで執行人の「飛鳥零慈」が主人公だった。Episode3(EP3)の主人公は、箱庭学園小等部に通う双子の姉弟「大神葵」「大神薫」の二人。葵は法王庁の次期当主で、零慈の正体を知る数少ない人物。薫は浩之が所属する「探偵団」のメンバーだ。EP3では、葵と薫の二人の視点から、箱庭の住人たちの生活を脅かす二つの猟奇殺人事件「ファントム事件」「グリード事件」に迫ってゆく。
二人が事件を調べる目的は、「古河ほのか」の両親が殺されたグリード事件の真犯人を見つけること。すでに事件の犯人は捕まっており、執行人による粛正も行われていたが、大切な友人・ほのかの「犯人はほかにいる」という言葉を信じ、二人は事件を調べていた。葵は次期当主という権限を生かし、法王庁に納められている事件の資料を見ることができる。また、警察や零慈とコンタクトを取り、これまでに起こった事件について着々と調べてゆく。薫もまた「探偵団」の仲間とともに、二つの事件の捜査を進めていった。
法王庁、警察、執行人、そして探偵団。さまざまな人々を巻き込みながら、葵と薫は事件を調べてゆくが、あるとき、浩之が何者かに襲われるという事件が起こる。さらに、思いがけない人物が殺されて……。
同一時間軸上で起こる猟奇殺人事件を多角的に見るザッピングシステム
「ソラヘノキセキ」は、同一の時間軸上で起こる事象をエピソードごとに異なる視点から描く、ザッピング形式のアドベンチャーゲームだ。すべてのエピソードを読むことで、物語の全貌がわかるようになっている。箱庭で起こる猟奇殺人事件の調査を主軸に、15名以上におよぶキャラクの人間模様や、各エピソードの主人公たちが成長してゆく様子を楽しめる。
配布アーカイブには、EP1、EP2も含まれ、EP3だけでなく、これまでのすべてのエピソードをプレイすることができる。基本的な操作は、【Enter】またはスペースキーで文章を1行ずつ読み進み、【Ctrl】キーでテキストスキップ、【Esc】キーでメニュー表示というもの。マウスでは左クリックで文字送り、右クリックでメニュー、スクロールで文章履歴を確認できる。メニューではセーブ&ロードを行えるほか、コンフィグを選択することも可能。コンフィグでは、文字の表示速度やBGM/SEの音量調整などを行える。アドベンチャーをプレイする上で必要なものは揃い、ストレスなく快適にプレイできる。