デジタルカメラが普及して、パソコンの中に大量の写真画像を抱えているユーザも多いと思うが、有効に利用できている人は少ないと思う。筆者も仕事では大量の画像を扱うが、プライベートな写真は、年賀状やWebサイトの素材に利用するくらいで、あとはハードディスクに保存したままになっている。「K-PhotoStand」は、任意の画像をデスクトップの端に表示しておけるソフトだ。Windowsの壁紙機能と異なり、画像を「常に手前に表示」させられるのが便利。ほかの作業中でも、常にお気に入りの画像を表示させておくことができる。作業の邪魔になる場合は、「常に手前に表示」機能をOFFにすればよい。上下のカーソルキーで、表示中の画像を瞬時に拡大・縮小できるため、画像が邪魔になることもない。
この手の画像ビューアはいろいろあるが、本ソフトの便利な点は、画像を保存しているフォルダを選択し、左右のカーソルキーで画像を次々と変更できることだ。仕事の合間に、左右キーで写真を切り替え、気になった画像を上下キーで拡大するといった利用ができるのだ。スライドショウ機能を利用すれば、フォルダ内の画像を数秒ごとに切り替えながら表示することも可能。画像を表示するフォルダを複数登録することもできるのも便利だ。
【Ctrl】+【T】キーを押すか、コンテキストメニューの「ナビゲータ」を選択すれば、選択したフォルダ内の画像をサムネイル表示できる。ここで選択した画像をビューアに表示させることも可能だ。ソフトの設定を変更することで、画像の上に表示中の画像名を表示させたり、現在時刻を表示させ、時計として利用したりもできる。
「K-PhotoStand」は、カテゴリー的には「デジタルフォトスタンド」だが、縮小・拡大時の動作の軽さや、画像変更の手軽さなどから、ビューアとしても非常に“使える”ソフトである。ただ、表示中の画像をドラッグ&ドロップして、別フォルダなどに移動/コピーすることができない点が惜しいと思う。サムネイル表示画面がウィンドウ表示できるようになれば、スタンド型の画像ビューアとしてだけではなく、画像管理ソフトとしても力を発揮するだろう。
追加を期待したい機能はいろいろあるが、基本コンセプトと手軽な操作感は魅力だ。今後のバージョンアップに期待したいソフトとして、「今年一番印象に残ったオンラインソフト」に挙げさせていただいた。