今回紹介した4本に限らず、キューブ・ソフト製のソフトは、取り立ててユニークなものではない。むしろ“定番”ともいえるジャンルのソフトが多く、またことさら高機能・多機能を謳うわけでもなく、「よくあるソフト」にも思える。実はまったく「よくあるソフト」ではないのだが、一見そう思わせてしまうところが、キューブ・ソフトの特徴だといえる。
変わったことをしているわけではない。ただ、ほんのちょっと、ほかのソフトとは違う。そして、その“ほんのちょっと”が、ユーザの利便性を高くしているのだ。
「CubePDF」。仮想プリンタドライバとして動作するPDF作成ファイルは、よく見かける。というより、いまや主流といってよく、どんな文書もPDF化できて、便利なソフトだ。ただ、「PDFではなくて、画像にならないかなあ」と思うことがある。思わない人はまったく思わないだろうが、その必要を感じる人にとって「画像化できる」ことの便利さは代えがたい。
「CubeICE」。Mac使いの人とアーカイブのやりとりをする人にとって、Macで生成された書庫の文字化けやMac独自の不要ファイルは、毎度イライラのもとだ。「まったく余計な手間ばっかりかかる」のだが、その余計な手間をなくしてくれる。「CubePowerSaver」にしても「CubeImage Resize」にしても、同じだ。時間帯別の電源管理や、縦横比の異なるリサイズへの配慮など、ちょっとしたことなのだが、ユーザにとっての肝を押さえている。
こうしたキューブ・ソフト製のソフトから感じることは「ユーザの利便性」「ユーザにとっての便利さとは何か」を最重要に考えられている(のだろう)ということ。口で言うのは簡単だが、なかなかできることではない。
「よくあるソフト」に見えるかもしれない。そして実際に、ある人にとっては「よくあるソフト」で終わるかもしれないが、決して少なくない人にとっては「特別なソフト」になる可能性がある。そんなキューブ・ソフトのソフトを一度試してはいかがだろう。