“まるで高級オーディオで音を鳴らしているような”高音質での再生を楽しめる“ハイレゾメディアプレイヤー”「JRiver Media Center」の新バージョン。ストリーミング対応の強化などが図られた。「JRiver Media Center」は、さまざまな形式の音声・動画・画像をシームレスに管理・再生し、変換することもできる総合マルチメディアプレイヤー。WASAPIやASIOなどへの対応、高サンプリングレートのPCM/DSD(Direct Stream Digital)再生への対応、DSDへのリアルタイム変換、プリセットが豊富に用意されたイコライザおよびパラメトリックイコライザ、状況に合わせて最適な音量に自動調整してくれるアダプティブボリュームなどにより、高音質なオーディオ再生を可能にする。さらに、メディアファイルの自動インポートによるライブラリ作成、強力なアルバムアート検索、使いやすいリッピング、強力なメディアネットワークなど、多彩な機能を搭載。快適なメディア再生環境を構築できる。
新バージョン「24」では、「現在の再生リスト」「オーディオ」などが並ぶ画面左側のインポートリストに、前バージョンまでの「ポッドキャスト」に代わって「Streaming」が配置された(ポッドキャストはStreaming配下に移動)。YouTubeやRadioTunesなど、あらかじめ多数のサイトが登録され、すぐにストリーミング再生を楽しむことができる。ロスレスFLACストリーミングを行っているRadio Paradiseも登録されている。さらに、Blu-rayメニューへの対応、Ultra HD Blu-rayディスクのコントロール機能の追加、Wake on Lanへの対応なども行われた。
【ハイレゾ音源を再生できる】
一般的に採用されている192kHz/24bitのリニアPCM音源はもちろん、「JRiver Media Center」では、それ以上のハイレート/ハイビット音源を再生することも可能。超ハイレート=768kHzにまで対応する。
ハイレゾ音源を再生するには、専用API(Windowsの一般的なサウンド再生APIでは再生できない)と対応機器(サウンドボードやUSB外付けDACなど)が必要。「JRiver Media Center」では、標準ハイレゾ再生APIであるASIOおよびWASAPI排他モードに対応し、対応機器さえ用意すれば、元音源の音質を劣化させることなく、高音質で楽しめる。
“1bitオーディオ”といわれるDSDでは8xDSD ネイティブ(DSD1024)でエンコードすることもできる。DSDをパケット化し、PCM伝送ラインに乗せることを可能にしたDoP(DSD Audio over PCM Frames)では4xDSD DoPに対応する。
【充実したリアルタイム処理】
再生ゲイン、パラメトリックイコライザ、ルーム補正、ヘッドホン補正などのDSP機能を搭載し、リアルタイムでこれらのDSPを適用しながら、エフェクト再生を行える。DSPとしてVSTプラグインを利用することも可能だ。
【リアルタイムのアップサンプリング機能】
例えば44.1kHz/16bitなどの“通常音質”音源を、リアルタイムでアップサンプリングして再生できる。同じハイレゾでも、音質的にはより有利といわれるDSDへのリアルタイム変換にも対応する。DACがDoP対応であれば、通常のPCM音源をリアルタイムでDoP変換して再生することが可能。CDのリッピング時に、通常音質の音源をアップサンプリング+ハイレゾ化して保存することもできる。
【「JRemote」によるリモコン操作】
Android/iPhone対応のスマホアプリ「JRemote(有償)」を使って、パソコンで動作している「JRiver Media Center」をコントロールできる。逆に「JRiver Media Center」をストリーミングサーバとしてパソコン上の音楽や動画をストリーミング転送し、スマホ上で再生することも可能だ。
【ライブラリなどからプレイリスト/プレイチャートを構築する「プレイドクター」】
アーチスト名や曲名、ジャンルから、類似したものを探し出し、プレイリストを自動構築してくれるのが「プレイドクター」。サーバ上にプレイリストをアップロードし、ほかのユーザとプレイリストを交換することができる(Doctor Who)。サジェストされた曲が自分のパソコンに保存されていない場合でも、インターネット上の試聴可能な楽曲データを自動的に検索する。
そのほか、新バージョン「24」では、メニューからスキンのダウンロードページにすばやくアクセスできるようになり、デフォルトスキンもNoireからModern Cards: Grey Editionに変更された。ゾーン機能にはメニューに「Add to Zone Group」が追加され、ゾーングループでの設定が可能になった。同時に複数のゾーンで音声ファイルを同期再生することもできるようになった。