感情を込めた読み上げ音声を簡単な操作で作ることができる“新世代の音声創作ソフト”。エディタ(CeVIO Creative Studio)がバージョンアップし、アクセント調整をより簡単に行えるようになるなど、強化・改善が図られた。「CeVIO さとうささら トークスターター」は、HMM(Hidden Markov Model:隠れマルコフモデル)音声合成方式を搭載し、自然な音声を作成できるトークエディタと、明るく元気な女性キャスト「さとうささら」のトークボイスとがセットになった製品。導入後、すぐに「さとうささら」の話し声を使って、トークを編集することができる。あとからほかのキャストのボイスを追加することも可能だ。付属するトークエディタは「CeVIO Creative Studio」の最新バージョン「CeVIO Creative Studio 6」。アクセント調整のほかにも、前バージョン「CeVIO Creative Studio S」に対して、音素グラフやトラックヘッダなど、さまざまな部分で使いやすさが向上している。
わかりやすいインタフェースの画面で、簡単に自然な読み上げ音声を作れることが大きな特徴。読み上げ音声の作成は、
- テキストの入力
- 発音の調整
- 音声の書き出し
の3ステップの操作で完了する。テキストの入力は、トラックを追加し、使用したいキャストを選択して、セリフボックスに入力してゆくのが基本。普通に日本語の文章を書くのと同様に、漢字かな混じりで入力する。既存の文字列をコピー&ペーストで貼り付けて入力したり、テキストファイルを読み込ませたりして喋らせることもできる。発音の調整では、アクセントの調整のほか、音の高さと長さの調整、音の大きさと長さの調整を行うことができる。パラメータを調整して感情表現を行うことも可能で、「さとうささら」の場合は「元気」「普通」「怒り」「悲しみ」の四つのパラメータが用意されている。感情はプリセットから選択・設定することも可能。あらかじめ「元気一杯」「普段」「不機嫌」「哀しげ」の四種類が用意され、ユーザがプリセットを追加することもできる。さらに声の大きさや速さ、高さをセリフ単位、カナ単位、音素単位で調整することも可能だ。
作成した音声はWAV形式のファイルに書き出すことができる。複数のトラックのセリフをひとつのファイルにまとめて出力(ミックスダウンWAV書き出し)したり、セリフごとに別々のファイルに出力(セリフの連続WAV書き出し)したりすることが可能。選択したトラックのセリフのテキストファイル書き出しや、動画投稿などで使うための字幕書き出しにも対応する。
エディタの新バージョン「CeVIO Creative Studio 6」の主な強化・改善点は、
- ワンクリックで調整できるようになった「アクセント調整」
- 音の高さと長さを一画面で調整できる新しい「音素グラフ」
- キャストの画像を表示できるようになり、より直感的に操作できるようになった「セリフリスト」
- キャストの画像を表示できるようになり、大きさも変えられる「トラックヘッダ」
- 複数のトラック間でセリフを整列させられる「マルチトラック自動整列」
などとなっている。