“定番”動画再生ソフト「PowerDVD」シリーズ新バージョンの最上位エディション。フルハイビジョンの4倍の解像度にあたる「Ultra HD Blu-ray」の再生に対応した。「PowerDVD」は、Blu-ray/DVDなどのディスクメディア、ローカルディスクに保存された動画・写真ファイル、ネットワークメディアサーバ上のデータなど、さまざまなデジタルコンテンツを再生できるマルチメディアプレイヤー。TrueTheater SoundやTrueTheater Surroundによる、クリアで臨場感溢れるサウンドも楽しめる。新バージョン「17 Ultra」は、パソコンソフトとして世界ではじめてBlu-ray Disc Association(BDA)による「Ultra HD Blu-ray Disc(UHD BD)」の認定を取得。HDR(High Dynamic Range)再生、VR再生などにも対応した。YouTubeの360度動画の再生も可能。HDR非対応の動画(SDR)をHDR映像に変換しながら再生することもできる。
UHD BDは、
- 4K Ultra HD(3840×2160)/最大60fpsの高解像度
- BT.2020対応の広色域による豊かな映像表現
- 従来の100倍にあたる広輝度域(10,000NIT)に対応したHDR再生
など、従来のBlu-ray Discに対して画質面で大幅な拡張が行われている。「PowerDVD 17 Ultra」は、シリーズではじめてUHD BDに対応。UHD BDの読み込みに対応したBlu-rayドライブ、広い色域に対応したディスプレイおよびディスプレイアダプタ、第7世代以降のインテルプロセッサなど、再生環境に条件はあるものの、これらの条件を満たせば、「4K」「BT.2020」「HDR」というUHD BDの機能をフルに利用することが可能だ。(UHD BDではない)4K解像度のH.265 HEVCなどの動画再生は前バージョンで対応済みだが、「17 Ultra」では、これらの動画もよりスムースに再生できるようになった。GPUの動画再生支援機能などを活用すれば、より効率的に再生できる。
HDR再生では、UHD BDのHDR再生のほか、通常のダイナミックレンジ(SDR)の映像をリアルタイムにHDR変換しながら再生できる「TrueTheater HDR」を新たに搭載。HDR対応テレビ、モニタを活かした、より高画質な再生を実現する。
昨年(2016年)あたりから普及しはじめた「VR」にも対応した。「HTC VIVE」「Oculus Rift」など、パソコン業界では標準ともいえるVRヘッドセットを使い、360度周囲を見渡せる3D動画などを再生できる。YouTubeで公開されている360度動画の再生も可能。さらに「ミラーモード」を使えば、ヘッドセットを装着した状態で見えている映像を、パソコンのディスプレイに表示することができ、ヘッドセットを装着していない周囲の人もVR映像を楽しむことができる。
そのほか、
- デジタル放送番組が録画・保存されたハードディスクなどを(録画機器以外の)別の機器でも再生できるようにする「SeeQVault」
- ネットワーク経由で「nasne」などの動画を再生できるDTCP(Digital Transmission Content Protection)-IP
といった規格にも対応。前バージョンに対して、大幅な機能追加・強化が図られた。