“軽快動作”“簡単操作”がコンセプトのアウトラインプロセッサ。外部アプリケーションとの連携や文字数の原稿用紙枚数換算など、ユニークかつ実用的な機能を備える。「HieraPad」は、文書構造を階層的に管理することにより、効率的な執筆環境を実現するテキスト編集ソフト。ツリー構造を使い、章・項・節などの文書構造を管理。見出しの順序や階層レベルを自在に入れ替えることで、全体の構成をチェックしながら、日本語文書を作成・編集できる。外部アプリケーションとの連携などのほかにも、ツリー部でも利用できるUndo/Redo、別ノードの文章の別窓表示、ノードのテキスト保存やインポート/アウトポートなど、便利な機能が数多く用意されている。
メイン画面は、左側に階層構造を管理するための「ツリー部」、右側には文書編集用の「エディタ部」が配置された、アウトラインプロセッサとしてオーソドックスな構成。ステータスバーには、選択したノードの総文字数、原稿用紙に換算した場合の枚数、指定の書式(文字数×行数)で印刷した場合のページ数などが表示される。原稿用紙および指定書式の文字数・行数は必要に応じて変更できる。
「ツリー部」では、選択中の項目(ノード)に対して、前または後ろに同階層の兄弟ノードを追加したり、ひとつ下の階層に子ノードを追加したりすることが可能。選択したノードの順番を前後に移動させたり、階層を上下させたりもでき、ツリーの構成を簡単に修正・変更できる。
ノードは個別に折りたたんだり、展開したりすることが可能。「中見出しや小見出しなどの下位レベルをたたみ、大見出しだけを表示して、全体の構成を俯瞰的にチェックする」といった使い方ができる。
Undo/Redo機能は、「エディタ部」で利用できるのはもちろん、「ツリー部」でも利用することが可能。階層編集の取り消しややり直しも簡単に行える。
ノードを新規に作成すると、「0001」「0002」のように4桁の数字が仮のラベルとして挿入される。「エディタ部」で文章を編集すると、先頭行に入力した文字列がそのままラベルに置き換わるため、ユーザが「ツリー部」で修正する必要はない。
選択したノードを独自形式のファイルとして保存する「アウトポート」、ノードに独自形式のファイルを追加する「インポート」の各機能を備えるほか、ノードにテキストファイルを読み込んだり、ノードからテキストファイルを保存したりもできる。ノードからのテキストは「選択ノード」「指定階層ノード」「すべてのノード」から選択してファイル保存することが可能だ。
「エディタ部」では、切り取り・コピー・貼り付け、検索・置換といった機能を利用できる。登録した外部エディタで、選択したノードの内容を開くことも可能(外部エディタのほかに、もうひとつ外部アプリケーションを登録できる)。「別窓参照」機能を使えば、ノードの内容が独立したビューアウィンドウ(編集不可)に表示され、ほかのノードでの入力・編集中に参照することができる。
作成したファイルは独自形式(*.hpd)のほか、階層構造情報を含むテキストファイルや同じくCSVファイルとして保存し、読み込むことができる。