表計算ソフト風インタフェースのテキスト編集ソフト。セルで区切られたワークシートに文字列を入力し、色を塗ったり、罫線を設定したりできる。「表次郎」は、行と列のマトリクスで区切られた、表形式の編集エリアを持つテキスト編集ソフト。文字色や背景色、罫線などをセル単位で指定したり、ファイル内に複数のシートを作成したりできる。選択範囲の数値を合計する簡易集計機能も備える。最大列数1,000列、最大行数50万行のシートを扱うことができ、1ファイル内には最大100枚のシートを作成することが可能。シートはタブ切り替え式。シートを追加・削除したり、名前を変更したり、コピーしたりすることもできる。編集結果は独自形式(*.hyo)で保存でき、CSV/TSVファイルのインポート/エクスポートにも対応する。
複数のファイルを同時に開いて編集することが可能。ファイルの切り替えは、ツールバーの「表示中のファイル選択」ボタンを使って行う。最近使用したファイルの履歴からファイルを開くこともできる。「ファイル」メニューの「新しいフォームを開く」を利用すれば、フォームを二つまで開いて内容を確認できるようになっている。
作業エリア(編集メイン画面)のレイアウトは、表計算ソフトでは一般的なワークシートスタイル。行・列で区切られたセルが並び、ワークシートのすぐ上にはアクティブ(カレント)セルの番地とセル内のデータが表示される。セルの参照方式はR1C1形式で、見出しとなる行番号、列番号が表示される。
画面上部のツールバーでは、ブック(ファイル)の切り替え、クローズ、ファイルのオープン、保存、エクスポート、印刷を行うことが可能。表示関連のオプションには「行列固定」と「改行で右移動」(通常は下方向だが、右方向への移動を選べる)がある。画面左側には開閉式の書式設定バーが用意され、セル内文字の位置揃え、罫線の描画、フォント、文字サイズ、セルの背景色および文字色を指定できる(指定できるフォントは等幅のもの)。
セルの右クリックで表示されるコンテキストメニューの「集計値セット」を利用すれば、選択範囲の行または列の合計を計算することが可能(簡易集計機能)。計算式を入力するのではなく、選択したセルの下または右に合計の値が書き込まれるようになっている。複数の行や列を対象に、各行または各列の集計を一度に行うことも可能だ。
セルのコンテキストメニューではそのほかにも、値(テキスト)の切り取り、コピー、貼り付けやクリア、データの詳細表示(ポップアップした小さなウィンドウに内容が表示される)などの操作を行える。
行見出しや列見出しを選択した状態では、行または列の挿入、削除、切り取り、コピーを行うことが可能。切り取りを行うと、切り取った行・列の挿入が可能になる。行および列見出しの境界部分をドラッグすれば、列の幅や行の高さを任意に調整できる。
印刷は「ファイル」メニューの「プレビュー」で行える。実行するとプレビュー画面が開き、プリンタ設定やページ設定を行える。ページ設定では、ヘッダ/フッタや固定行、拡大・縮小率を指定することが可能。ヘッダ/フッタには、ページ番号、総ページ数、日付、時刻の4種類のメタ文字を使用できる。
そのほかオプション設定では、
- Undoのサイズ(KB単位)の指定
- 簡易集計機能のON/OFF切り替えと集計時の小数点桁数の指定
- インポート/エクスポート時の文字コードの指定(Shift JISまたはUTF16)
- 文字列がセル幅より長い場合の表示に関する指定(オーバーフロー表示させるかどうか)の指定
を行える。バージョン情報画面では、アプリケーションのバージョンナンバーや作者のクレジットのほか、開いている表の行数と列数、シート数などのシステム情報を確認できる。システム情報をクリップボードに転送するためのボタンも用意されている。