想定プレイ時間、一周2.5時間から5時間程度と気軽にプレイできる、本格ダークファンタジーRPG。壮大な世界観が綿密に構成され、コアなハイファンタジーファンも十分に満足できる、ディープな内容が描かれる。しかし、それでいながら「設定などは深く気にせず、気軽にゲームを楽しみたい」というプレイヤーにも対応しているのがすばらしい。理解が困難な設定や固有名詞などを気にすることなくプレイしつつ、興味が湧いてきたらどっぷりと固有の世界観の中に浸り込むこともできるという、非常に親切な作りのゲームだ。
戦闘においても同じコンセプトが貫かれている。ノーマルモードで戦術性の高いハードなターン制バトルを楽しむことができる一方、カジュアルモードではすべての敵を一撃で倒し、戦闘の成果だけを獲得することもできる(カジュアルモードでも普通に戦闘を楽しむことは可能)。
さらには謎解きギミックを解くこともなくスキップできる救済措置付きという徹底ぶりだ。
物語の結末を含め、ゲームの楽しみ方すべてをプレイヤー自身が選択でき、自由度は高い。内容も濃く、歯ごたえ十分なゲームだ。
(秋山 俊)