悪夢をモチーフにした、ストーリー重視の“探索ホラー風”ホラーアドベンチャーゲーム。ノベルゲームのような感覚で楽しめる。暗い生活を送る少女はある日、奇妙なカフェのマスターから「ドリームパス」を渡される
「HAPPYEND.」は、暗い影を引きずった少女が、悪夢を乗り越えて成長する姿を描いたホラーアドベンチャー。それぞれ独立した「HAPPYEND 1st night」「HAPPYEND 2nd night」「HAPPYEND final」の三章からなり、好きな章を選んでプレイすることができる。
(全章を通して)ゲームの主人公は高校生の少女「渡辺桜」。ある日「夢喰珈琲店」という名の奇妙なカフェに入り、マスターから会員証代わりに「ドリームパス」を渡される。マスターによれば「希望のある夢を見られるお守り」ということだった。
その日の夜、桜は奇妙な夢を見た。そこは見知らぬ高校の中で、出会うのはこれまで会ったこともない人たちばかり。しかも夢の中で最初に出会った少年は「この夢の中は危険で、夢の主を探して開放しないと、夢から出ることができない」という……。
桜の精神が「0」にならないよう小まめに回復しながらマップを探索
「1st night」「2nd night」「final」の三章は、ストーリーの連続性はあるものの、システムとしては独立している。プレイヤーは、どの章からでも自由にゲームをはじめることができる。
操作はキーボードで行う。カーソルキーで自キャラの移動。【Shift】キーを押しながら移動するとダッシュ。決定キー(【Enter】キーなど)では目の前の物を調べたり、操作したりできる。メニューはキャンセルキー(【Esc】/【X】キーなど)で開ける。RPGツクール製ゲームではおなじみの操作だ。
ユニークなのは、桜がストレスを感じると精神が減り、「0」になるとゲームオーバーになってしまうこと。精神は、マップ上のどこかにある桜のぬいぐるみを調べることで回復する。桜の精神状態は、ストレスを感じたときに画面左上に表示されるグラフィック(精神ゲージ)またはメニューで確認できる(システム上の細かな点は章によって異なる)。
悪夢の中で全員を救済しようとする少年「楓」の正体は? 「カロン」の目的は?
登場人物も章によって大きく異なる。全章を通じて登場する、悪夢に関連深いキャラクタは「渡辺桜」「古谷楓」「カロン」「アリス」の四人。
主人公「渡辺桜(わたなべ・さくら)」は高校2年生。幼い頃に母親を事故で失ってからは父親との二人暮らし。母の死後、父親とのコミュニケーションがうまくいっておらず、常に暗い雰囲気を漂わせている。
「古谷楓(ふるや・かえで)」は、悪夢の中で桜が最初に出会った16歳の少年。同様の悪夢をすでに何度も経験しているらしく、桜たちにさまざまなアドバイスを与えてくれる。
「カロン」は「夢喰珈琲店」のマスター。桜たちが悪夢に飲み込まれる原因となった「ドリームパス」を何らかの目的で配っている。
「アリス」は「夢喰珈琲店」のウェイトレス。常に咥えタバコのぶっきらぼうな感じだが、実際に話してみると口調は丁寧。最終章では桜の手助けをしてくれる。
そのほかにも、カロンにドリームパスを渡された、それぞれに悩みを抱えたキャラクタが各話の悪夢に登場する。