個人事業者向けの会計ソフト。青色申告に必要な決算関連書類の作成と、書類作成の基礎となる日常的な入出金データの登録・集計などを行える。「青色申告でき太 11 Pro」は、振替伝票や現金出納帳などに入力したデータを集計して帳簿を作成し、青色申告に必要な決算関連書類を作成できるソフト。毎日の入力から帳票・決算書を自動で作成でき、申告に必要な書類を短時間で用意できる。入力作業を省力化する補助機能や、グラフなどによる売上高・利益率の分析機能も搭載。一本で複数事業の処理にも対応する。データのバックアップやバックアップからの復元も簡単。PDF/CHM形式ファイルの説明書のほか、実際の作業手順を見て確認できる動画マニュアルが付属する。消費税率10%にも対応。
機能は「基本情報」「前準備」「日常入力」「帳票」「決算処理」「分析・管理」「データ処理」に分類され、メイン画面のタブでそれぞれの入力画面を呼び出せる。
「基本情報」では、会社名や代表者名、業種といった会社情報、課税計算方法などの設定を行える。バックアップの方法(手動/自動およびフォルダ設定)や勘定科目の表示方法も指定できる。
「前準備」では、伝票入力に必要な科目や固定資産などの登録および印刷、仕訳入力の手間を省く「仕訳辞書」の登録などを行える。科目登録で固定費や変動費を登録しておけば、「販売費・一般管理費推移表」「三期売上高比較表」に反映される。
「日常入力」には、入出金の記録や日計表の参照など、日常的に使用する機能がまとめられている。(1)振替伝票、(2)現金出納帳、(3)入金伝票、(4)出金伝票、(5)預金出納帳、(6)日付や伝票番号から記録を検索・参照できる「日記帳」、(7)伝票検索、(8)勘定科目ごとのデータを一覧できる「日計表」の計8機能が用意されている。さらに、過去の入力内容を参照できる「摘要履歴」、仕訳の例を登録できる「仕訳辞書」といった入力補助機能や電卓の呼び出しも行える。
伝票検索では、伝票の種別(振替、入金、出金など)、検索条件(伝票番号、摘要など)、期間などを指定して伝票を検索できる。伝票内の項目(仕訳)に付箋をつけることも可能。あとで確認を要するような項目に付箋つけておけば、該当する仕訳を簡単に呼び出せる。
「帳票」では、(日常入力で)各伝票に入力したデータが自動で転記・集計され、その結果が表示される。総勘定元帳、補助元帳、補助科目明細表、月次残高推移表、合計残高試算表、貸借対照表、損益計算書、損益計算推移表、予算実績表、販売費・一般管理費推移表を確認したり、印刷したりすることが可能。総勘定元帳や補助元帳のデータ修正も行える。補助科目明細表、月次残高推移表、貸借対照表ではグラフ表示も可能。総勘定元帳と補助元帳では、選択した項目に関する伝票を呼び出すことができる。
「決算処理」では、申告に必要となる減価償却費、消費税計算書、決算書などを作成することが可能。年次更新も行える。決算書の作成では、印刷するページの選択(損益計算書、月別売上金額および仕入金額など、減価償却費の計算など、貸借対照表)、集計条件の自動または手動選択、印刷用紙の選択(無地、無地(罫線あり)、定型用紙)などのオプションを指定できる。
「分析・管理」では、経営分析に役立つ(1)三期売上高比較表、(2)三期営業利益率比較、(3)当期売上高推移グラフ、(4)キャッシュフロー、(5)前期同月比較表、(6)入金予定表、(7)出金予定表、(8)入出金予定表を確認できるようになっている。
「データ処理」では、(1)科目の統合、(2)伝票日付変更、(3)伝票削除、(4)バックアップ、(5)データの読み込みの各機能を利用することが可能。「科目の統合」を利用すれば、仕訳データの科目を変更するような場合に一括で処理できる。
そのほかメインメニューには、補助的な機能がまとめられた「ツール」という項目も用意されている。「ツール」からは、電卓、カレンダー、仕訳辞書、摘要履歴を直接起動することが可能だ。