名前の通り、豪・Auslogics社製のソフトだが、有償の製品ではなく、フリーソフトとして配布されている。アンインストーラというプログラム自体、機能面でそれほど凝ったところがあるわけではないので、フリーソフトとして配布することにより幅広いユーザに自社製品をアピールするきっかけを作ろうといった意図だろう。しかし、無料とはいえ、ちゃんとした作り込みがされているのはメーカー製ならではだ。まず、注目したいのは──すごく地味なポイントだが──日本語版だという点。無料だからといって、英語版そのままで提供されるのではなく、しっかり日本語化されている。ヘルプはPDFファイルだが、こちらもきちんと翻訳済み。実のところ、仮に英語版でも特に問題なさそうな気もするが、この種のソフトがはじめての人とっては、これもちょっとした安心材料となるだろう。
ユーザインタフェースを見ると、これもあまり自己主張はしていないのだが、検索バーを備え、しかもインクリメンタルサーチに対応しているのがうれしい。びっしり並んだリストの中から目的のアイテムを探すのは意外に面倒だし、特にWindows用の修正プログラムなどは名前がよく似ているので、KB番号を直接入力して絞り込めるのは手っ取り早くて便利だ。リストの情報量が豊富なのもうれしい点で、プログラムの評価、使用頻度、インストール日などは、アンインストールするプログラムを決定する際の判断に役立つはずだ。
そして、目玉といえるのが、コントロールパネルからはアンインストールできなかったものも削除できる「強制削除」機能だが、実はこれも地味めで、ほとんど目立っていない。使用するには、ツールバーの「アンインストール」ボタンでドロップダウンメニューを開くか、または「アクション」メニューやアイテムのコンテキスト(右クリック)メニューを開く必要がある。うっかり誤操作する心配が少ないのは安心といえば安心だが、もともとアンインストール自体、注意を必要とするものでもあるし、もう少しアピールしてもよいのではという気もした。
細かい部分はともかくとして、ドライブの空き容量確保といった基本的なメンテナンスのためには、揃えておいて損のない一本だ。
(福住 護)