普段よく使う機能を新たなリボンにまとめたMicrosoft Word用のプラグイン。約70種類の便利な機能を利用できる。「Word便利機能ボタン集」はその名の通り、Microsoft Wordに便利な機能のボタンを追加するプラグインツール集。追加された音声プレイヤーを利用して会議の内容を書き起こしたり、二つの文章の相違をすばやくチェックしたり、数値表記を一括変換で統一したり……など、リボン内のボタンを利用して、作業をスムーズかつスピーディに行えるようになる。リボンに対応したMicrosoft Word 2007/2010/2013で利用できる。
インストールすると「便利機能ボタン集」というリボンが追加され、機能はこのリボンから呼び出して利用する。特徴的な機能のひとつが「プレーヤー」。Wordに音声プレイヤー機能を追加するもので、別途用意した音声ファイルを読み込み、Wordのリボン内から直接、ファイルを再生することが可能。再生開始、一時停止、巻き戻し、早送りといった再生コントロールや、ボリューム調整、再生速度の調整などをマウスおよびキーボードから行える。
主にボイスレコーダで録音された会議の音声や講演の音声を文字に書き起こすシーンでの利用が想定され、短時間のスキップや巻き戻しを簡単に行えるよう工夫されている。「会話が早すぎて聞き取りづらい」「キーボード入力が追いつかない」といった場合に便利だ。
二つの文書の比較機能もある。編集を繰り返すような文書の場合、特に部分的に修正を行うと、どこを直したのかがわからなくなってしまう。この機能を使えば、二つの文書の相違点を簡単に確認することが可能。同じ文書を複数名で編集するような場合には、変更個所のリストアップ時に「変更した人」を指定して、当人が変更した部分だけをリストアップすることもできる。
「ぶら下げ」機能は、段落の1行目に見出しがある文書で、見出しを目立たせて、読みやすくするために、2行目以降を字下げするもの。Wordの標準機能でもタブや段落書式を駆使すればできないことはないが、「Word便利機能ボタン集」ではこうした字下げもワンタッチで設定することが可能だ。
「あいさつ文の追加」「起こし言葉の追加」「結び言葉の追加」の各機能は「文追加」ボタンで利用できる。時候のあいさつ文は、使用する月を選べるほか、安否のあいさつ、感謝の文章など、利用するシーンがカテゴリー別に分類され、候補を選びやすい。
数値表記の変換機能も便利だ。文書に記載された数値を、
- 速記標準(数字が1桁の場合は全角、それ以外は半角に。3桁区切りで、半角のカンマを設定)
- 全角標準(すべての数字を全角に。3桁区切りで、半角のカンマを設定)
- 半角標準(すべての数字を半角に。3桁区切りで、半角のカンマを設定)
から選択して一括変換することが可能。分数や時刻などの表記も自動変換してくれる。そのほかにも、
- PDF出力
- 表記ゆれのチェック
- 選択範囲の再変換
- Microsoft Translatorを利用した翻訳
- 漢字へのルビ振り
など、多彩な機能を備える。検索・置換、フォント変更、右寄せ/左寄せなど、ほかのリボンにあるWordの標準機能を「便利機能ボタン集」リボンにも配置し、タブ切り替えの手間を省く工夫もなされている。