香港ノワールの世界観で描かれたハードボイルドなノベルゲームの第二弾。選択によって物語が分岐し、それぞれがまったく異なる展開を見せる。前作の7年前を舞台に、主人公「石蒜」の過去が描かれる
「紅蜘蛛2 / Red Spider2」は、女暗殺者を主人公に黒社会が描かれるノベルゲーム。前作「紅蜘蛛 / Red Spider」から7年前に主人公が体験した出来事が語られてゆく。
物語の主人公は、暗殺組織「蜘蛛网(ウェッブ)」の若き暗殺者「石蒜(シースァン)」。組織から「來(ライ)」という名の刑事を暗殺するよう指令を受けるが、雇い主の「劉劍明(ラウキンミン)」のことが気に食わず、逆に劉を殺害してしまう。組織から追われることになった石蒜に來は、黒社会組織「紅花会」会長の「楊坤(クヮン)」を紹介する。
楊坤のつてでタイに潜伏することになった石蒜。潜伏先で、蜘蛛网の訓練施設「学舎(スクール)」でともに訓練を受けた「天狼(ウルフ)」、そして黒社会組織「洪興社」の当主「張雷(ジャン)」と出会う。
一方、香港では、尖沙咀警署所属の刑事「和李森(サム)」と「郭追(チェイス)」が劉劍明殺害事件の手掛かりを求めているところに、劍明の兄で、旺角警署所属の督察でもある「劉明華(ラウミンファ)」が捜査状況の探りを入れていた……。
舞台を一部タイにまで広げ、前作にも増して多彩なキャラクタが登場
「石蒜」は幼い頃に両親を失い、蜘蛛网に拾われて暗殺者として育てられる。人に命じられて暗殺を行うことに嫌気がさし、自分自身の人生を生きる決意をする。石蒜は蜘蛛网でのコードネーム。本名は「月(ユェ)」。ナイトクラブ龍鳳のホステス「リリー」という表の顔も持つ。
「張雷」は、洪興社の当主で、リリーのKTV(キャバクラ)の顧客。蜘蛛网の幹部でもあるが、石蒜はそのことを知らない。
「天狼」は、蜘蛛网の学舎でともに訓練を受けた、石蒜の幼馴染み。ある意味で家族といってもよい存在。張雷のボディガード兼右腕。
「和李森」は、劉劍明殺害事件を担当する尖沙咀警署所属の刑事。なかなか有能で、來と劉劍明が懇意にしていたホステス、リリーの存在にたどり着く。ホステスに入れ込みすぎたせいで別れた妻子がいる。
「郭追」は、和李森とともに劉劍明殺害事件を担当する刑事。しかし、その実態は、洪興社から警察に潜入したスパイ。
「來」も刑事。劉劍明の部下だったが、劉の悪事を暴こうとしたために命を狙われ、石蒜に助けられる。ホステス、リリーの顧客でもある。
「永孝(ヨンシャオ)」は、紅花会の会長、楊坤の息子。黒社会組織を嫌って弁護士として堅気の道を歩む。
そのほかにも、劉劍明の兄で旺角警署所属の「督察」、劉明華やタイの黒社会組織「新月(ニュームーン)」のメンバーなど、多彩なキャラクタが登場する。