一般的なアーカイブ(書庫)ファイルに加え、ISO/IMGなどのイメージファイルの解凍にも対応したアーカイブユーティリティ。アーカイブファイルをリストに登録して一括処理できるエクスプローラのコンテキスト(右クリック)メニューから操作することも可能だ。「ExtractNow」は、はじめてでも簡単に操作できる解凍(展開)専用ソフト。コンパクトなサイズのメイン画面にドラッグ&ドロップでアーカイブファイルを登録し、「Extract」ボタンをクリックするだけで解凍できる。キューに登録する(Enque)、自動解凍する(Extract automatically)、フォルダを指定して解凍する(Extract to folder...)といった項目を、エクスプローラのコンテキストメニューに登録することも可能だ。
解凍先のフォルダは設定(Settings)画面の「Destination」で指定できる。解凍するファイルごとに確認するか、または常に同じパターンで自動処理するかを選択することが可能。自動処理では、解凍先のフォルダをあらかじめ指定できるだけでなく、メタ文字(「ExtractNow」ではマクロと呼ばれる)を使って、アーカイブファイル名やフォルダ名などに応じたフォルダを自動作成することもできる。
ドラッグ&ドロップでアーカイブファイルを登録する場合は、フィルタ機能で特定の拡張子を持つものだけを登録したり(Inclusion)、逆に除外したり(Exclusion)することも可能。ドラッグ&ドロップした時点で自動的に解凍が実行されるように設定することもできる。
解凍処理に関するオプション(「Process」)では、アーカイブ内にさらに別のアーカイブが含まれる場合の処理方法や、解凍に成功したあとの動作──アーカイブファイルの削除、ごみ箱へ移動、指定フォルダに移動、アーカイブを含むフォルダの削除、解凍先フォルダを開くなど──を指定することが可能だ。
すべての解凍処理終了後の動作では、「ExtractNow」自体を終了させたり、アーカイブリストをクリアしたり、特定のプログラムやコマンドを実行させたりすることも可能。さらに、アーカイブ内のファイルがひとつだけだった場合のリネーム処理や、アーカイブ名と同じ名前のフォルダ内に解凍を行った場合の処理など、さまざまな動作を指定できるようになっている。
そのほかにも、
- パスワード保護されているアーカイブファイルを自動処理するためのパスワードリスト(テキストファイル)指定
- アーカイブ内に含まれているが、解凍したくない(あるいは解凍不要な)ファイルの指定(マスク機能)
- 特定のフォルダ内を監視し、コピーや移動が行われた場合にアーカイブファイルをリストに追加(モニタ機能)
- 外部のアーカイブ管理ソフトの登録(External Processing)
- スレッドの実行優先度の指定
- 表示言語およびテーマの選択(現バージョンでは日本語非対応)
など、多彩なオプションが用意されている。アーカイブリスト上のコンテキストメニューでは、
- 指定フォルダ内のアーカイブファイルの一括登録
- テストモード(実際には解凍を行わずチェックだけ行う)への切り替え
- アーカイブファイルがあるフォルダや解凍先フォルダのオープン
といった項目を利用できる。対応するファイル形式は、001、7Z、ARJ、A01、ACE、ARZ、BKS、BZ2、CAB、CBR、CBZ、CPIO、DEB、DMG、GZ、GZIP、HFS、IMZ、JAR、LHA、LZH、LZMA、LZMA86、MUB、NSIS、PZIP2、ISO、TAR、TAZ、TBZ、TBZ2、TGZ、TPZ、R00、RAR、RPM、SIT、SWM、WIM、XAR、XPI、Z、ZIP(関連付けオプション内のリストによる)。