ソフトを開発しようと思った動機、背景
香港ノワールというジャンルの映画が好きなのですが、そういう世界観のゲームはアクションゲームしかありません。私がよく遊ぶゲームはRPGか乙女ゲーなのですが、大半の乙女ゲーは主人公が高校生で、大人の女性が主人公のゲームが少ないことが残念だと思っていました。さらに「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」というシリーズの小説に出てくるリスベットというヒロインがとても凛々しくて格好よく、こういう女性が主人公のゲームがあればよいのにと思いました。
その三つを合わせた結果、
- リスベットのような凛々しいヒロインが香港ノワールの世界観で活躍する乙女ゲー
を作ってみたいと思ったのが制作の動機です。ただ、当初は乙女ゲーのつもりでシナリオ作成をはじめたのですが、書いているうちにどんどん乙女ゲー的な要素が薄れていって、最終的には「ハードボイルドでバイオレンス満載、だけど恋愛要素もあり」な一般作になっていました。開発中に苦労した点
このゲームを作ろうと思い立ったのが今年のGWの頭でした。以前から塩生康範さんというゲーム作曲家の方のファンだったのですが、塩生さんはゲーム作曲家としてはかなり前に引退していらっしゃいました。
ですが、ぼちぼち作曲活動を再開しようと考えていると去年おっしゃっていたので、ダメ元で音楽をお願いできないかと考えていたところ、ちょうどGW明けのタイミングで塩生さんが作曲活動再開宣言を行われました。
恐る恐るお伺いを立てたところ快諾いただき、舞い上がっていたのですが、塩生さんがいままで手がけたことのないジャンルということで結構苦労されたらしく、なかなか曲が上がってこなくてはらはらしました。ですが、最終的にとてもすばらしい曲を書いていただけて、大変感謝しています。
プレイヤーにお勧めしたい点
やはり何といっても、クライマックス〜エンディングまでの間にかかる、塩生さんの書いてくださった音楽が、すばらしくエモーショナルな「塩生節」になっています。塩生さんのファンの方にはぜひ聴いていただきたいです。
また、この作品を読んで香港ノワールに興味を持ってくださった方は、「ネタ元辞典」でネタ元の作品をいろいろと紹介していますので、ぜひご覧になってみてください。香港ノワールファンが増えて、日本で劇場公開される香港ノワール作品が増えるといいな、というのが密かな野望です。
今後のバージョンアップ予定
現在、Android版に続き、iPhone移植版の制作を進めています。ただ、携帯端末では容量を抑えるために画質や音質が抑え目になるので、できればPC版でプレイしていただければと思います。また、本作の前の話を描く続編の「紅蜘蛛2」を今年の年末にリリースする予定で、現在鋭意シナリオ執筆中です。
「紅蜘蛛2」では塩生さんに加え、中島享生さん(パズドラ音楽担当)にも楽曲提供いただける予定になっています。お楽しみに。
「紅蜘蛛」シリーズは全体としては三部作を予定しています。塩生さんが音楽を担当された「エストポリス伝記」シリーズは、三部作が予定されていながら三作目が出ていないのですが、「紅蜘蛛」シリーズは無事に「3」まで出せるよう頑張りたいです。
プレイしてくださった方はぜひ公式サイトで好きなキャラ・シナリオアンケートにお答えください。
(studio wasp)