軽快に動作する“超”シンプルなPDFビューア。ほとんどの操作はキーボードから行える。「MuPDF」は現在、文書形式として広く使われるPDFファイルを閲覧するためのソフト。ファイル内容の表示に特化することにより、例えば「Adobe Reader」などに比べて、プログラムの起動や表示、文書のスクロールなどがかなり速い。メイン画面にはメニューバーやツールバーはなく、デザインはシンプルなことこの上ない。PDFのほか、XPS、JPEG/PNG/TIFF、ZIP、CBZ(Comic Book Zip Archive)といった形式のファイルを開くことができる。
ファイルを閲覧するには、対象のファイルを「MuPDF(mupdf.exe)」のアイコンにドラッグ&ドロップするか、「MuPDF」の起動後に表示されるダイアログでファイルを指定する。mupdf.exeのショートカットを作成し、リンク先にコマンドライン引数を指定して、
- mupdf.exe file.pdf(file.pdfは、閲覧対象のファイル名)
などとしてもよい。「MuPDF」をメインで利用するのであれば、対応ファイルの関連付けを「MuPDF」に変更したり、エクスプローラのコンテキスト(右クリック)メニューの「送る」に登録したりすれば便利だ。メイン画面のタイトルバーの右クリック(タイトルバー左端のアイコンのクリック)で表示されるメニューで「About MuPDF...」を選択すると、ショートカットキーの一覧が表示される。例えば【L】で画面の右回転、【R】で左回転、【h】で左へのスクロール、【l】で右へのスクロール、【+】でズームイン、【-】ズームアウト、【W】でウィンドウ幅に合わせて表示、【H】でウィンドウ高さに合わせて表示、【>】で10ページ進む、【<】で10ページ戻る……など。主要な操作はキーボードで行える。
同じくタイトルバーの右クリックで表示されるメニューで「Document Properties...」を選択すると、ファイル名やファイルの種類、暗号化の有無などを確認できる。