グラフィックが美しく、完成度の高い“墓荒らしダンジョン探索RPG”。入手したアイテムは墓荒らし仲間とのディールで高く売りつけよう。個性的なキャラ、グラフィック、独特な資金稼ぎシステムなど、魅力満載のRPG
「積層グレイブローバー」は、個性的なキャラクタがドラマを織り成すダンジョン探索RPG。幼いころに別れた友人を弔うため、瘴気に沈んだ廃層を探索し、魔物と戦い、廃墟に眠る金品を盗掘しながら、第V廃層を目指す。目的の第V廃層の奥にたどり着いたとき、いったい何が起きるのか……。
ゲームの主人公は「テトラ」と名乗る、新米女性墓荒らし。物語の舞台となる巨大都市国家「積層都市バベル」では、瘴気の届かない上層に住む特権階級と、国が管理を放棄した下層に住む民衆とで生活圏が分かれていた。下層の中でも最下層のスラムからすらはみ出した「吹き溜まり」に集う住人たちは、瘴気に沈み、人の住めない廃層に潜って金品を漁る「盗掘」を生業としていた。黙認されているとはいえ、墓荒らしは国家から指名手配される存在。正に弱肉強食の世界だった。
テトラはそんな「墓荒らし」に最近なった。古参の墓荒らしたちからはまだまともに相手にしてもらえていない。しかし、テトラにはひとつの大きな目的があった。それは、凄腕の墓荒らしでもなければたどり着くことの敵わない「第V廃層」に到達し、かつての友人を弔うこと……。
主人公を取り巻く墓荒らしたちが物語とディールを盛り上げる
ゲームには8人の墓荒らしが登場する。
「エフセイ・モソロフ(35)」は、テトラが廃層「グレイブヤード」内で最初に出会った墓荒らし。眼鏡を掛け、いつもニヤニヤしている。骨董品に目がなく、10年以上この稼業を続けている。骨董品のことを語らせると長くなる。
「フードの女」は、二番目に出会った墓荒らし。馴れ合いを好まず、常に単独行動を取る。長い前髪とフードで表情を隠し、名前を知る者はいないが、実力はピカイチ。「深緑のローンウルフ」の異名を持つ。
「マグヌス・エルスバーグ(26)」は、小奇麗な衣装を身にまとう、飄々とした墓荒らし。マイペースでどこか抜けた印象を受けるが、誰にも相手にしてもらえないテトラのパーティメンバーに最初からなってくれる。
「ルルナ・バーネット(17)」はテトラと同じく、経験の浅い無名の墓荒らし。戦闘力は高くないが、回復系の魔法が得意。マグヌス同様、最初からテトラのパーティに入ってくれる。
「オレク・ヴァインガルトナー(23)」は、「力こそすべて」を標榜する、気性の荒い墓荒らし。超がつくほどの実力主義者。小細工を嫌い、一本気。
「カジェタノ・ララヤ(27)」は、己の美を追究する墓荒らし。魔法による攻撃力が高く、上手に使いこなせば頼りになる。
「ユーリエ(10)」と「ユリオ(10)」は双子の墓荒らし。二人ともとても10歳とは思えない大人じみた言動をし、戦闘技術は墓荒らしの中でも上位に位置する。自分たち以外の人間と行動をともにすることはない。
宝箱の中にあるアイテムは高く売れるが、簡単には入手できない
ダンジョンは五つの廃層からなり、各廃層は10個のリージョン(階層)で構成されている。そのうち9個のリージョンは潜るたびマップが変化し、最後のリージョンにはボスが待ち構えている。リージョン間の移動は降りることのみ可能で、いったん降りたあとは前のリージョンに戻ることはできない。
ゲームモードは「グレーブローバー」「イージー」の2種類。標準の「グレーブローバー」モードでは、探索ごとにレベルとSPがリセットされ、パーティも組み直さなくてはならない(その代わり経験値とSPを購入することができる)。「イージー」モードでは、レベルとSP、パーティを持ち越すことができる(経験値とSPの購入はできない)。
ゲームで最も重要かつ特徴的なのは資金の稼ぎ方だ。資金はダンジョン内でチェスト(宝箱)から取り出したアイテムを、盗掘品取引所で売ることにより獲得できる。ただし、ただ売るのではなく、その際にディールを行い、買い手との値段交渉を行う必要がある。アイテムが高く売れるかどうかはプレイヤーの腕次第だ。
チェストからアイテムを取り出すのもひと筋縄ではいかない。チェストには鍵の掛かった「ロックチェスト」と、罠の仕掛けられた「トラップチェスト」とがあり、開くにはそれぞれ「ピッキングツール」「リム−ビングツール」を使う必要がある。開錠率などを知るには調査の必要もある。さらに、それぞれの確率を上げるために「鍵開け」「罠解除」「識別」にSPを割り振る必要がある。宝箱を見つけたからといっても、中身を入手できるとは限らない。