お菓子の世界を舞台にしたメルヘンタッチのRPG。美しい色使いが印象的。キャラクタもかわいらしい。画面の色合いが美しく、登場する敵キャラもかわいらしい
「Cake Make」は、マップチップからキャラチップ、エネミーまで、すべてがオリジナルの“お菓子RPG”。突然、おとぎの世界に引き込まれてしまった主人公を操り、お菓子でできた敵を食べ尽くしながら、元の世界への帰還を目指す。
主人公は、19歳の青年・天依蛍貴(あまいけいき)。パティシエになるべく、学校で日々練習・創作に励み、そしていま、卒業制作に取り掛かっていた。尊敬しているパティシエがおり、その人の店でどうしても働きたいと、卒業制作には並々ならぬ思いと気合いを込めていた。しかし、それゆえの焦りもあった。なかなかよいアイデアが出ず、寮の厨房で毎晩ひとり、夜遅くまで作業を続けていたが、ある夜、謎の声によりおとぎの国へと誘われてしまう。
声の主は、お菓子の国「シャルマントレーヌ」の領主。いまにも崩れそうな国を救うため、「ヌーヴェルエール」というアイテムを取ってきてほしいと依頼される。ヌーヴェルエールのあるところは強い門番たちが守り、お菓子作りに愛のある人間でないと辿り着けない。取ってきてくれたら、感謝の印として主人公の世界には存在しない幻の食材をくれるという。主人公は無事、ヌーヴェルールを手に入れて、元の世界に戻ることができるだろうか……。
探索の途中で仲間となるレアやベリと力を合わせ、ステージクリアを目指す
主人公の天依蛍貴は、一般的なRPGでいえば勇者の役割。ゴムベラ、めん棒、電動ハンドミキサーなどといったお菓子作りの道具を武器に敵と戦う。防具もエプロン、見習いコックコート、玄人コックコートなどといった、パティシエならではの衣装。経験値を稼ぐことで「アタック」「オールアタック」「スペシャルアタック」「ブラッディアタック HP8」など、敵にダメージを与える特技を身につけることができる。
ヒロインの「レア」は、主人公が冒険の途中で出会い、元の世界に送り届けることを約束した少女。回復系の魔法をはじめ、各種の魔法が得意。回復役としてはもちろん、全体魔法を覚えてからは、戦力としても(それなりに)期待できる。武器は日傘、ラブリーな仕込傘などを使用し、ティーソーサーを盾にする。防具はパニエやドロワーズなど。
さらにゲームが進むと、「ベリ」という名の妖精も仲間になる。回復系の特技や味方の能力を一時的にアップさせる特技のほか、「人の影に隠れる」という能力を持っている。
ゲームのメインは迷路の踏破と敵との戦闘
ゲームの内容は、戦闘を中心とした、オーソドックスなRPG。道具屋、宿屋、武器・防具屋、服屋がある第一エリアを起点に、第二エリアを通って「クレープガーデン」「マカロンロード」「とっても強い館」を順番にクリアしてゆく。各エリアの最後には、ボスキャラであるエリアの管理人が待ち受けている。
「クレープガーデン」は、一層のみのシンプルな練習用ステージ。「マカロンロード」には二層があり、「とっても強い館」は、館までの道のりに加え、四つの階をクリアしなくてはいけない。(クレープガーデンでもそうした要素はあるが)マカロンロード以降のステージでは、迷路的な要素が強くなる。先に進むにはかなりの試行錯誤が必要だ。
どの迷路にも趣向が凝らされ、同じ仕掛けは二つとない。例えばあるステージでは、特定の色の個所を踏むとワープを繰り返し、ゴール地点を目指す。またあるステージでは、クイズに正解してスイッチを押すのを繰り返すことで、次の階への移動が可能になるといった具合だ。
探索を進めるついでに、マップ上のあちこちに隠されたメモやコインを見つけ出す楽しみもあり、服屋で服を買い、メンバーの服を着替えさせることも可能。街で頭の上に「Quest」の文字が表示されたキャラクタに話しかけて、クエストを受けることもできる。