ノリとテンポのよいフロアクリア型アドベンチャー。魔王にさらわれた姫を助け出すため、運と知力を駆使しながら塔の最上階を目指す。舞台劇風のあらすじ紹介がまず楽しい
「15階の姫と魔王とラルフィさん」は、16個のもや雲に隠された階段を見つけながら、姫のもとに辿り着くために最上階を目指すアドベンチャーゲーム。16個の雲の中から階段を探し出す“運とカンのよさ”に加え、塔の中の仕掛けを解く閃きもゲーム攻略のポイント。各階に用意された先人のメモの収集をはじめ、多くのお楽しみ要素がギュッと詰め込まれている。
ゲームの舞台は、ウォランド国にある「天運の塔」。腕力でも、魔力でもなく、運を持つ者のみが最上階まで上ることを許されている。その塔に挑むひとりの若者が主人公の「ラルフィさん」。塔の最上階にいる魔王におてんばな姫をさらわれて困り果てている大臣や、魔王により「魔界の扉」から召喚されたモンスターどもに畑の作物を盗まれた村人など、ウォランド国民の期待を一身に背負って塔に挑む。最上階に囚われた姫を助けるために……。
タイトルそのままの内容だが、舞台劇風に紹介されるあらすじが楽しく、冒頭からプレイヤーをゲームに引き込む。
単なる“運ゲー”にならないよう、さまざまな仕掛けが
ゲームの目的は、15階建ての塔の最上階に辿り着くこと。ただし、各フロアとも上の階に上るための階段は16個のもや雲で隠されている。正しいもや雲の上に立ち、決定キーを押せば次の階に上れるが、間違えると穴から一番下まで落とされて、1Fからやり直すことになる。
ただしこの穴、1Fでは16個のもや雲のうちひとつだけ──なんと、1Fからも下に落ちることができ、しかも表彰の対象となっている──だが、階をひとつ上るごとにひとつずつ増えてゆく。8Fで階段を見つけられる確率は1/2になり、14Fでは1/8になる。
「15階の姫と魔王とラルフィさん」では、単なる“運ゲー”にならないよう、さまざまな仕掛けが用意されている。例えば、特定の階の右上隅にいる「ドラコ」に頼むと、それまでにクリアしたことのある四つ上までの範囲の好きな階まで飛ばしてもらえる。
「リトライチケット」と呼ばれる、クリアしていないフロアから落ちたときにもらえるチケットもある。チケットを使うと、それまでにためた「エナジー」が半分になる代わりに、それまでに到達したことのある一番上の階まで一気に飛ぶことができる。
もや雲が出ていない階では、仕掛けを作動させてもや雲を出現させよう
すべての階で最初からもや雲が出ているわけではない。もや雲が出ていない階では、謎を解いて何らかの仕掛けを作動させ、もや雲を出現させることではじめて次の階に進めるようになる。
塔の中では、ラルフィさん以外のキャラクタも数多く登場する。ドラコを含め、人間ではないキャラクタも多いが、これらのキャラクタに話しかけることで情報やアイテム、ヒントなどを得ることができる。積極的に話しかけるようにしたい。
塔の中に散らばっているアイテムを入手して活用することも重要。特に、もや雲が出ていない階では、なんらかのアイテムを使うことで、はじめて状況を変えられることが多い。行き詰まったら、わざと穴から落ちて1Fからやり直すのもひとつの方法だ。ある人物を助けることで、「カイダンシラベール」「ハンブンハンブン」といった有用なアイテムを入手できるようになることもある。