デジカメ写真やビデオ、電子メールの復元から、より難易度の高い論理障害時の復元にまで対応した高機能データ復元ソフト。Windows 8に対応する。「Dr. Recovery Windows Ver.6」は、誤って消去してしまったファイルや、トラブルで認識できなくなったドライブ内のファイルなどを復元できるソフト。ファイルの種類や状態に応じて復元方法を使い分けることにより、効率的に作業を進めることができる。「神の手」は上級者向けのエディションで、通常版では行えない「イメージの作成・読み込み」「クローンディスクの作成」「CD/DVDからのデータ復元」「ファイルシステム重度破損時のデータの復元(Rawデータ復元)」なども可能。
メイン画面には、
- ドライブリカバリー
- CD DVDリカバリー
- フォトリカバリー
- メール復元
の四つの大きなボタンが用意され、トラブルの種類に応じて復元方法を選択できる。「フォトリカバリー」は、デジカメ写真をはじめとした画像データの復元に適した方法。スキャン開始前に、対象となるファイル形式を指定することが可能で、JPEG/TIFFのような汎用形式だけでなく、デジカメ主要各社のRAW形式を指定することもできる。「メール復元」では、OutlookおよびOutlook Expressのメールボックスファイルからメールを復元することが可能だ。「ドライブリカバリー」がハードディスクドライブやUSBメモリなどの復元用なのに対し、「CD DVDリカバリー」は名前の通り、CD/DVDなどの光学メディア用の復元方法だ。
「ドライブリカバリー」ではさらに、
- クイックリカバリー(一般的なファイルの復元)
- 誤削除ファイル復元(操作による消去など、より軽度なトラブルからの復元)
- アドバンスリカバリー(誤ってフォーマットしてしまったボリューム/メディアからの復元)
- Rawリカバリー(ファイルシステムが損傷を受けているボリュームからの復元)
を選択できる。いずれの復元方法でもドライブ/ボリューム内をスキャン後、検出されたファイルが別ウィンドウにリスト表示される仕組み。表示方法は、フォルダ構造にもとづく「ツリー表示」、グラフィックやテキストといった大まかなファイル形式と、より細かい拡張子別の表示とが可能な「拡張子別表示」、ファイル形式やサイズ、日付などの条件を設定できる「絞り込み表示」を使い分けられる(ただし、「フォトリカバリー」では画像ファイルのみ、「誤削除ファイル復元」では誤消去されたファイルのみというように、使用する復元方法によっては表示内容や機能が一部異なる)。
ウィンドウの上部にはプレビューエリアがあり、選択したファイルの内容を確認できる。復元したいものが見つかったら、チェックボックスにマークして選択し、「復元」を実行すればよい。復元時の保存先はローカルドライブ以外に、FTPサーバを指定することも可能。オプションとして、ファイルの圧縮や拡張子によるフィルタも行える。
復元終了後、メイン画面へ戻る際には「ボリュームのスキャン結果を保存するかどうか」を選択するメッセージが表示される。保存を選択した場合は、メイン画面の「つづきから」タブ画面に履歴が記録され、ここから作業を再開できる。
さらに上級者向けのオプションとして、
- イメージの作成
- ドライブのクローン(の作成)
- ドライブの状態
が用意されている。「イメージの作成」では、ハードディスクの内容をひとつのファイル(イメージファイル)にまとめて保存できる。「ドライブのクローン(の作成)」では、元のドライブと同じ内容を持つ別のドライブを作成することが可能。「ドライブの状態」では、ドライブの内容をスキャンして、不良セクタなどをチェックできるほか、S.M.A.R.T.対応のドライブであれば、ドライブの健康状態も表示してくれる。対応するファイルシステムはFAT12/16/32、NTFS4/5、exFAT。ハードディスクのインタフェースはIDE、E-IDE、S-ATA、SCSI、USBなどに対応し、さらにフラッシュメモリやCD/DVDなどでも利用できる。