カーソルキーや【Enter】キーのように“使用頻度の高い”キー入力を、ホームポジションから手を伸ばさずに行えるようにするキーボードカスタマイズソフト。「enthumble」は、簡単な設定でキーボードの配列をカスタマイズできる常駐ソフト。カーソルキー入力のカスタマイズモードは4種類から選択することが可能。【ScrollLock】や【Insert】など、ふだんはあまり使用しないキーに特定の機能を割り当てたり、設定ファイルを編集することで、キーごとにカスタマイズしたりすることもできる。レジストリの書き換えなどは行わず、気軽に使える。
基本となるカーソルキー入力の割り当ては「WASD」「IJKL」「HJKL」「FBNP」の4モードから選択できる(初期設定はIJKLモード)。各モードの名前はカーソルキーの代替操作を行うためのキーを示し、【無変換】キーと組み合わせて使用する。例えばIJKLモードの場合は、【無変換】キーを押しながら【I】キーを押すと【↑】キー、【無変換】キー+【J】キーであれば【←】キーと同じ操作となる。
カーソルキーのほかにも、
- 【無変換】キー+スペースキー → 【Enter】キーを入力
- 【無変換】キー+数字キー → ファンクションキーに対応
- 【無変換】キー+【1】キーで【F1】キーを、【無変換】キー+【2】キーで【F2】キーを入力
- 【無変換】キー+【変換】キー → 【Esc】キーを入力
といった操作が可能。【無変換】キーと【Y】/【U】/【I】/【O】/【N】/【M】/【,】/【.】といったキーの組み合わせにより、【Delete】キーや【BackSpace】キーの入力も行える。さらにスペシャルキー(SpecialKeys)として、【PrintScreen】/【ScrollLock】/【Pause】/【Insert】の各キーをカスタマイズすることも可能。日付の入力やアンダーバー(アンダースコア)などの記号の入力に割り当てたり、Microsoft OffceやInternet Explorer、Firefoxといったアプリケーションへのタスク切り替えに割り当てたりもできる。
そのほかにも、
- IMEのON/OFF切り替えを【変換】/【無変換】の二つのキーで操作(「thumbIME」オプション)
- 【Ctrl】+【S】(名前を付けて保存)や【Ctrl】+【Z】(取り消し)といった代表的なショートカットキーの代替
- WebブラウザのタブやExcelのワークシートの切り替え
- 音量のコントロール
といった操作を行える。カーソルキー操作のモード切り替えおよびスペシャルキーのカスタマイズには、タスクトレイメニューで「KeyLayout」を選択する。「KeyLayout」設定画面では、モードの切り替えに応じて、キーボード図にキーの割り当てが表示されるされるようになっている。
さらに高度なカスタマイズを行いたい場合は、「KeyList」フォルダ内の割り当て設定用ファイル(WASD.ini、IJKL.ini、HJKL.ini、FBNP.iniのいずれか)をテキストエディタなどで編集すればよい。