高速なコピーが特徴のタブ切り替え式多機能ファイラ。ファイル一覧表示以外の主要機能はプラグインで提供され、不要なプラグインを停止することで、リソースの消費を軽減できる。「NobleBullet」は、高速なコピーエンジンにより、CPUへの負荷とほかのアプリケーションへの影響を抑えつつ、処理の高速化を実現したタブ切り替え式のファイル管理ソフト。基本的なウィンドウレイアウトはエクスプローラに似ているが、フォルダツリー/ファイルリストのほかにもいくつかのペインが表示され、ユーザの好みに応じて最小化したり、非表示にしたりすることが可能。ウィンドウ上での位置を入れ替えたり、フローティング形式にして本体ウィンドウの外に表示させたりもできる。ウィンドウを二分割モードに切り替えれば、ファイルリストを並列表示させることも可能。分割したペインのそれぞれに複数のタブを表示できる。
ファイルリストはエクスプローラにおける「詳細」モードで表示され、ファイルの種類やタイムスタンプ、拡張子名などは常に表示される。ただし、アイコンのサイズは16×16、32×32、48×48、サムネイルの4種類から選択することが可能。リスト上の各アイテムの先頭には★型のボタン(スター)があり、お気に入りへの登録・解除を行える。「スターへ移動」機能を利用すれば、お気に入りに登録した(スターをつけた)アイテムだけが抽出表示される。
初期状態では、フォルダツリーとファイルリストのほかに「プロパティ」「ファイルタスク」「プレビュー」「検索」の各ペインが表示される。
「プロパティ」では、選択中のファイルの作成・更新・アクセス日時やファイル属性などのプロパティを変更できる。
「ファイルタスク」では、コピーや削除などのファイル操作の経過と結果が、上下二つのリストに表示される。上段は現在進行中の処理で、プログレスバーで進行状況を確認できる(タスクの中断も可能)。下段には、終了した処理が一覧表示される。上段、下段ともに処理のソースや出力先(移動やコピーのときのみ)、処理時間、バイト数、エラー数などの情報が表示される。
「プレビュー」では、選択中ファイルの内容をプレビューすることが可能。フォルダを選択している場合は、フォルダ内のファイル数やファイル容量といった情報を確認できる。
「検索」は、ファイル名やファイル内に含まれる文字列の検索に使用する。検索によって見つかったファイルは、ファイルリストに抽出表示される。
これらにフォルダツリーを加えた五つはプラグインとして提供され、不要であれば、プラグインそのものを停止することが可能。そのほかにも──ペインの形では表示されないが──コマンドとして実行されるプラグインもある(いずれもリスト上でファイルを選択した状態から、コンテキスト(右クリック)メニューやファンクションキーで実行する)。
「一括リネームプラグイン」では、複数のファイルに対してファイル名の一括変更を行える。文字列の指定による検索・置換に加え、大文字/小文字変換や全角/半角変換も可能。正規表現にも対応する。
「連続リネームプラグイン」では、複数のファイルを対象に、ダイアログボックス上でリネーム作業を連続して行える。
「イメージリサイズプラグイン」では、画像サイズをpixel寸法またはパーセンテージ指定で変更できる。
「MS Officeプラグイン」は、Microsoft Office文書を読み取り専用で開ける。
「viエミュレーションプラグイン」は、リストビュー上でviライクなキー操作を可能にする。
プラグインで提供されるもの以外では、
- ファイルの削除(エクスプローラにおける【Ctrl】+【Delete】に相当)
- ファイルの抹消(復元不能にする)
- フォルダ内のファイルや選択中の複数ファイルを対象に一括処理を行える指定移動、指定コピー、指定削除、指定抹消
- ファイルのロック解除
- パスやファイル名のコピー(クリップボードに転送)
などの機能を利用することが可能。指定移動/コピー/削除/抹消では、対象に含める(または除外する)ファイルをフィルタ指定できる。指定移動/コピーでは、同名ファイルの上書き処理やスキップなどのオプションを指定することも可能だ。オプション設定では表示色や背景色の変更、マウスジェスチャのカスタマイズ、ユーザメニューの設定(起動する外部アプリケーションやファイル名の受け渡しなど)などを指定できる。