部屋の中、風景、ペットの様子などをWeb画面上で表示し続けるライブカメラは、監視用や広報用など、さまざまな分野で使われている。ライブカメラを実現するのに必要となるのがWebカメラだが、実はこのWebカメラ、自動で向きを変えたり、ズームをしたりといった凝った機能を求めないのであれば、極めて安価なデバイスだ。撮影解像度にもよるが、一流メーカー品であっても、安いものなら1,000円台前半、ものによっては1,000円を下回るものもある。ここまで安いのなら、「自分もライブカメラや監視カメラのようなものを実現したい」と思う人も少なくないだろう。だが、実際にやってみようとすると、案外ハードルが高いことに気づく。最大の障害となるのが「画像を配信するためのサーバが必要になる」という点だ。
「撮影するのにパソコンを常時起動させているのだから、そのパソコンでサーバを動作させればよい」と考えるかもしれないが、それを行うにしても、外部からアクセスできるようにするには、ルータの設定をしたりなど、ある程度の知識が必要となるし、外部からアクセスできるようになることで、攻撃や不正侵入などといったセキュリティ面の心配も出てくる。アプリケーションもそう多いわけではなく、自分の望む機能を持つものを探すのも大変だ。要するに、費用以外で考えなければならないことが多くなってしまうのだ。
「MILSEE(ミルシィ)」は、そうした悩みを一気に解決してくれるソフトだ。まず、ネットワークの知識に関してはほとんど必要ない。ソフトが勝手にやってくれるからだ。サーバは「MILSEE(ミルシィ)」専用のものが用意されており、自宅のパソコンに外部から侵入される恐れもない。フリープランでさえ、かなり実用的な機能を提供してくれているが、それで不満ならば、有料(といっても月額175円)のゴールドプランを利用すればよい。
実際、カメラさえ用意すれば、ものの5分とかからぬうちに、外からアクセスできるライブカメラが実現できるのは本当に驚き。これなら誰にでもすぐに使いはじめることができる。少しでも興味があるのなら、「とりあえずお試しで使ってみる」というのもおもしろい。
(天野 司)