夏祭りの夜に突然生霊に襲われ、魂を奪われた少女が、見た目は現実世界と同じ不思議な世界の中で魂を取り戻してゆくアドベンチャーゲーム。奪われた七つの魂を取り戻し、現実世界への生還を果たそう
「シロノノロイ」は、少女が迷い込んだ不思議な世界での不気味な体験を描いたアドベンチャーゲーム。短編だが難易度は高く、死亡率も高い。歯応えのあるアクションを楽しめむことができる。パズル要素も強い。ノロイに盗まれた七つの魂を取り戻し、二重世界から現実世界に帰還しよう。
主人公は、11歳の少女「真白」。母親が亡くなったあと、「転勤が多く、仕事も忙しいため、娘に辛い思いをさせているのでは」という父親の思いから、祖母のもとにあずけられて暮らしている。しかし、真白はそのことを寂しく思い、父親と一緒に暮らせる日が来ることを地元の神社で祈っていた。そして4ヵ月ぶりに父親と会う約束をした夏祭りの夜、再び神社を訪れた真白を異変が襲う。
「ノロイ」と呼ばれる生霊に魂を奪われ、亡霊となって二重世界に迷い込んでしまった真白。このままでは真白の命は長く保たない。再び人に戻るには、ノロイの手に渡った残り六つの魂を取り戻さなくてはならない。ノロイからすべての魂を取り戻し、真白は現実世界に帰ることができるだろうか……。
不思議な少年「ハチ」と桜の木に住む幽霊「ハル」が仲間となって協力してくれる
登場キャラクタのなかでも重要なのが、右目が朱で左眼が碧というオッドアイの少年「ハチ」。ノロイや二重世界に関する豊富な知識を有し、適切なアドバイスで真白を助けてくれる。運動能力や聴覚などの感覚も優れている。
「ハル」は、寂しさから成仏できずにいた、桜の木に住む女の子の幽霊。自分のことに気づいてもらいたくて、一本桜のもとに訪れる人間にイタズラを仕掛けていたが、自分の姿を見ることができるハチと出会い、友達になってもらう。夏祭りの夜は、灯篭流しの送り火によって成仏できる、年に一度のチャンスにもかかわらず、友達となったハチやシロ(真白)と別れたくなくて、二人と行動をともにする。
真白、ハチ、ハルの敵となるのが、生霊のような存在の「ノロイ」。多くは黒い影のような姿をしているが、真白の魂を盗んだノロイは特殊で、それぞれ異なった姿と性質を持っている。
わずかなヒントを手がかりに、試行錯誤を重ねながらステージを攻略
ゲームの目的は、ノロイに奪われた七つの魂を取り返すこと。そのうちの一の魂は、ノロイ(蛇魚)に触れないように行動し続けることで取り返せるが、二の魂以降はかなり難度の高いアクションゲームと謎解きとの組み合わせをクリアしなくてはならない。
クリアのための最も基本となる条件は「黒いザコノロイとは、イベントなどの例外を除いて、決して接触してはいけない」というもの。ノロイに接触してしまうと、直ちにゲームオーバーになってしまう(ステージによっては、複数回の接触が許されることもある)。
魂を取り戻す条件は、例えば数字を使ったパズル、文章によるパズル、漢字を使ったパズルなど、ステージボスのノロイによって異なる。ヒントのようなものが与えられることはあるものの、すべてが明示されることはない。そのため、正解を見出すためには、かなりの試行錯誤が必要となる。