何らかの執着心により死後、狭間の世界で目覚めた主人公が、失われた記憶を取り戻し、自らの思いに決着をつけるために、現世との間を行き来するRPG。残された猶予が尽きるまでに失われた記憶を取り戻し、すべてを精算
「Margikarman(マージカルマン)」は、死者の世界と現世とを行き来しながら、失われた記憶を取り戻してゆくRPG。残された猶予を上手に使いながら仲間を増やし、仲間たちの力を借りて、自身の死の真相に辿り着く。プレイ時間は手ごろで、雰囲気もよい。
ゲームの主人公は、高校二年生(17)の少年「硲 幸丞(はざま こうすけ)」。幸丞は、死者が迷い込む場所「狭間の世界」で目覚める。何かに囚われ、それゆえに現世と行き来ができる狭間の世界に来たのだ。
目の前に現れた案内人の女死神によれば、幸丞のような「境界人」は、時間の制約から解き放たれ、束縛するのは「猶予」のみ。ただし、猶予が尽きるまでにすべてを精算し、この世界を旅立つことができなければ、執着心に支配されて自我を失い、「墜ちた者(ダースト)」となり、誰かに退治されるまで彷徨い続けることになる。幸丞は、猶予が失われる前に自らの記憶を取り戻し、目的を果たすことができるだろうか……。
ゲートから現世に戻り、生者の会話を聞き、境界人と話して情報を収集
狭間の世界には、幸丞以外にも数人の境界人がいて、話をすることができる。さらに「ゲート」である「蜃気楼の門」を通り、現世の自分の一番強い思いが残された場所に戻ることも可能。現世では、生者と同じ感覚を得ることができるが、物に触れて動かすことはできず、ごく希な相手を除いて、生者から認識されることもない。
ゲームでは、思い出の場所を移動しながら、生者同士の会話を聞いたり、現世にいる境界人たちと話をしたりして情報を集め、物語を進めてゆく。新しい話を聞くたびにアイテムやお金が入手できるので、積極的に話を聞いて回ろう。同じ場所にいる同じキャラの組み合わせでも、会話の内容はストーリーの進展につれて変化する。
現世で移動できる先は、最初は「臥待岬」「硲家」「東雲高校」だけだが、物語が進むにつれて移動できる場所が増える。現世に戻る時間帯も、ストーリーの進展につれて選択できるようになったりする。
仲間を手に入れるには戦闘が必要なことも
ダーストとの戦闘は、シンボルエンカウントで発生する。戦闘は、通常攻撃のアタック、固有技などを発動するスキル、ガード、アイテムの4種類のコマンドで行う、一般的なスタイル。固有技の発動ではTPを消費し、そのほかのスキルの発動ではMPを消費する。スキルは、アイテムのスキルソウルを各キャラクタのスロットに装備することで使用できるようになる。装備ソウルを専用のスロットに装備して、当該キャラクタの能力を高めることも可能。各キャラともに、スキルソウル用のスロットは四つ、装備ソウル用のスロットは二つ備えているが、主人公以外のキャラは装備ソウルのうち、ひとつが未解放で、使うことができない。
戦闘でダメージを受けるとHPが減少するのも一般的なゲームと同じ。ただし「Margikarman」では、HPは「猶予」のポイントでもある上、ゲーム序盤では回復が容易ではない。無駄な戦闘は極力控えるようにした方がよい。