「ニュースサイトのヘッドラインを常にチェックしておきたいが、Webブラウザを開いておくのは邪魔」といったようなときに便利なソフト。一般的なブラウザでウィンドウサイズを小さくしておくのに比べても、メニューやツールバーを表示しなくてすむ分だけ、専有面積はよりコンパクトだし、スクロールバーを非表示にしておけば、不用意に動いてしまう心配がなく、常に同じ位置を表示させておける。
ページはぎりぎり読めるサイズにまで縮小しておき、その分たくさんのクリップウィンドウを並べたり、クリップウィンドウごとに最前面表示を指定できたりといった点もメリットだ。
使いこなしのポイントとしては、キャプチャ画面では表示倍率を指定できない点に注意しておこう。範囲指定をする場合、ドラッグモードに入った時点でウィンドウのスクロールができなくなるので、キャプチャ画面に表示されている範囲しかドラッグできないという制約がある。その上、表示倍率の変更もできないので、例えばサイドバーに縦に長く表示されるヘッドラインなどでは、全体をキャプチャできないこともあり得るわけだ。
この仕様だと一見不便なようだが、心配は無用。こういう場合、クリップしたい範囲をきっちり指定してキャプチャするのではなく、むしろおおまかに指定しておき、あとからクリップウィンドウで表示倍率とウィンドウサイズを調整するというやり方で対応できる。
「表示倍率を小さくしすぎて、文字が読めない」といったことにでもならない限り、実用上は大した問題ではない。そのほかにも、「複数のクリップウィンドウに分けて表示させる」といった使い方でカバーできるだろう。
(福住 護)