全6面構成の、手強い2D横スクロールシューティングゲーム。弾避け系シューティングのように敵弾が画面を埋め尽くすこともなく、最近のゲームに慣れた目からすると、一見弾幕が薄く、物足りなく感じられるかもしれない。だが、自機の攻撃も現在のゲームのように強力ではなく、ボムの類も存在しないので、弾幕を張って敵を一網打尽にすることができない。敵を倒すには、敵弾を回避しながら自機の位置を細かくコントロールして、的確にショットを命中させる必要がある。周囲の建造物や障害物にぶつからないよう、機体を操作し続けることも重要。そのため、冷静な判断力と高度な操作テクニックが常に要求される。
自機が破壊されると、それまでコツコツと積み重ねてきたパワーアップの効果がすべて失われてしまうのも、この時代のゲームの特徴。ビットだけは画面上に残されるので、回収することでひと息つけるのはありがたいが、敵の攻撃が厳しくなっている中、スピードまで初期状態になってしまうのはつらい。それまで快調に道中を進んでいたとしても、一気に残機を失ってしまいかねない。
ゲームバランスはかなりよい。各ステージごとに敵のデザインや攻撃パターンがガラッと変化するのも楽しい。特にステージラストのボス戦はおもしろいので、当時のゲームが好きだった人も、プレイしたことがないという人も、ぜひチャレンジしてみていただきたい。
(秋山 俊)