マルチメディアプレイヤーにはさまざまなものがあるが、「ArcSoft Theatre」シリーズは、実は筆者が好んで使用するソフトのひとつだ。プレイヤーは、突き詰めればBD/DVDを再生するだけのソフトで、「再生対象となるソースは同じなのだから、どれを使っても同じ」という考え方もあるだろう。しかし、実際に比べてみると、例えば操作性が異なっていたり、機能が異なっていたり、再生時のCPU負荷が異なっていたりと、ソフトによってさまざまな違いが出てくる。
筆者が「ArcSoft Theatre」シリーズに感じる魅力は二つ。ひとつは画面や操作性のシンプルさ、そしてもうひとつは動作の軽快さだ。
画面のシンプルさという点では、「ArcSoft Theatre 2」のそれは究極だ。普通に再生している状態では、ウィンドウ内に表示されるのは動画の映像のみ。タイトルバーやウィンドウ枠も含め、映像以外の要素は一切表示されない。ちょうどWindowsの「ツールバーを自動的に隠す」の状態のような感じだ。
操作しようと思ってマウスを近づけると、再生コントロールボタンが表示されるが、これも必要最小限。結果として映像ソースに集中できる。
CPU負荷の低さも一級品だ。筆者が通常使用する原稿書き用のパソコン──テキストエディタしか使用しないので非力──でも、ストレスなく動画再生を楽しめる。これならノートパソコンなど、CPUパワーに制約のある環境でも十分に利用できるだろう。
(天野 司)