企業スパイをテーマにした、ボリューム満点のコメディアドベンチャーゲーム。誰でも“カンタンサクサク”とプレイを楽しむことができる。テンポもインパクトもあるコメディアドベンチャー
「アサルとスパイ」は、企業スパイの青年を主人公にしたアドベンチャーゲーム。テンポのよい、コミカルなシナリオを楽しみながら、時折表示される選択肢を選んだり、指定されたキーを制限時間内に押したりして、物語を進めてゆく。自分勝手で“濃い”キャラクタに振り回されながらも、健気にミッションをこなす主人公を成功に導くのがプレイヤーの役割。登場キャラクタの設定やかわいらしいグラフィックなどを含め、ゲームの完成度は非常に高い。
ゲームの主人公は、ごく普通のサラリーマンかつ企業スパイの「ビトウ・アサル」。ハイテク機器のハッキングが得意で、仕事には誰にも譲れないポリシーを持つ、慎重な性格の青年だ。アサルの表向きの顔は「ヤミノハケンガイシャ」に籍を置く派遣社員。ターゲット企業に派遣され、働きながらスパイ活動を行うことも多い。
企業スパイとして暗躍しつつも、ごく普通に平穏に暮らすことをモットーにしているアサル。ところが、ある潜入任務の当日、長年のパートナー「ヤシロ・サグル」が謎の失踪を遂げる。急遽、新パートナーとして組まされた先輩スパイ「サメジマ・イッペイ」は、人格改竄アプリケーション「ハック太郎」をアサルに押しつけ、任務での使用を強要する。さらにミッションで偶然、スパイ行為を目撃した少女「ヨツバ・カノ」につきまとわれてしまう。果たしてアサルは、スパイ人生最大のピンチを切り抜けることができるのだろうか!?──命がけのミッションが、いまはじまる……。
目立ちすぎないよう慎重に行動を選択し、スパイゲージの減少を防ごう
操作はキーボードまたはマウスで行う。【Enter】キーかマウスの左クリックでシナリオを進められる。選択肢やメニューが表示されたときなどの操作は、左クリックで項目を選択して決定するか、【↑】/【↓】キーで項目を選択して【Enter】で決定する。【Ctrl】キーではテキストをスキップできる。マウスホイールの下回転でテキスト送り、上回転ではバックログの読み返しが可能だ。
データをセーブ/ロードするには、画面下部に表示される「セーブ」「ロード」を選択すればよい。「オプション」では、オートモードや文字速度、フルスクリーンモードの切り替えを行える。
「アサルとスパイ」には、「キンキュウベイジョン」というシステムがある。アサルが危機的状況に陥ると発動し、クリアするには、画面に表示されたキーを制限時間内に押す必要がある。使用するキーは【F1】〜【F12】または【Tab】。回避に失敗すると、スパイゲージが大幅に減少してしまう。
スパイゲージは、画面最上部に表示され、主人公のライフを表す。初期値は100%。キンキュウベイジョンの回避失敗だけでなく、行動の選択などを間違えて、周囲の人間に怪しまれるたびにも減る。スパイゲージが0になるとゲームオーバーだ。
傍若無人なキャラクタに振り回されるアサルを窮地から救う
おまけも用意されている。達成状況によって提供される。ひとつは「ファイル」。選択すると「ウラシュザイヒミツメモ」が表示され、作中の用語解説を読むことができる。物語の進行とともに、閲覧できる項目も増える。
もうひとつは「コイン」。主人公の行動によってコインを入手することができ、集めたコインの枚数に応じて、ギャラリーモードのイラストなどが解放されるようになっている(99枚集めると「おまけイベント」も解放されるようだ)。
ゲームには多数のキャラクタが登場するが、なかでも重要なのが「ヨツバ・カノ」。ゲームのヒロインで、オーケイ大学スーパーウルトラ経済学部の学生。ただし、行動は常軌を逸し、暴走しまくり。「裏社会をテーマにしたレポートを書くための取材」と称し、アサルの行くところどこにでもつきまとい、アサルを次々とピンチに追いやる。
「ヤミノ・ケンイチ」は、スパイ組織を取り仕切る、アサルのボス。ちょっとオカマっぽいが、相当な実力者。アサルの育ての親でもあり、非常にかわいがっている。なぜかヨツバ・カノの行動を認め、許している。
「タンテイ」は、機械の体を持つ、「ファーイーストスマートブレインエージェンシー」所属の探偵。企業スパイの脅威から企業を守るために働いている。
そのほかにも濃すぎる、個性的なキャラクタが数多く登場する。