iPod/iPad/iPhoneでは、アップル標準のデータ転送アプリとしてiTunesが提供されている。iTunesは、基本的にパソコン内に保存されたライブラリとの自動同期を前提とし、USBケーブルで接続するだけでパソコン内のデータとの同期を実行する。ユーザの手間が最小限ですむメリットがあるが、時と場合によっては不便を感じることもある。そのひとつが、複数台のパソコンと接続したいときだ。それぞれのパソコンが自分のライブラリと同期させようとするので、ほかのパソコンから転送したデータが消去されてしまうこともある。その点「PodCOPY 11」であれば、場面に応じて必要なバックアップ/同期操作を選び、安全・確実に実行できる。iPod/iPad/iPhoneからパソコン側へのコピーも行えるので、パソコン側のiTunesが使えなくなった場合でも、iPod/iPad/iPhoneからライブラリを復元することが可能。音楽・動画系のデータ以外についても、iTunesでは、基本的に特定のアプリとの同期に限られるが、「PodCOPY 11」ならイザというときのためにデータをパソコンに保管しておくことができる。
画面デザインは、iTunesを踏襲したシンプルなもの。操作性も共通しており、iTunesのユーザであれば、戸惑うことなく使える。なお、「PodCOPY 11」をiPod touchまたはiPhoneで使うには、iTunes(10以降)が必要(それ以外のiOSデバイスでは、iTunesなしでも動作する)。また、QuickTimeがインストールされた環境であれば、音楽・動画の再生も可能で、(機能の制限はあるものの)iTunesの“代替ソフト”としても使えそうだ。
(坂下 凡平)